「ネットで中国製品」が「中国製」の追い風に (2)
「ネットで中国製品」はこれまでの不公正で不均衡だった世界貿易の利益分配局面を修正する可能性がある。周知のように、中国は世界きっての輸出大国でありながら、グローバル貿易の利益分配システムでは下位に置かれている。その一方で、西側の先進諸国は技術、ブランド、ルートといった競争上の優位を占めていることから、利益の多くを奪い取っている。中国が担当するのは主に加工の段階で、得られる利益は極めて少ない。
1枚のシャツで考えてみる。中国の工場出荷価格は35元だが、海外に輸出されると、10倍の価格で販売される。海外の卸売業者や小売業者が手にする利益に比べ、中国のメーカーに入ってくる利益は非常に少ないということだ。だが「ネットで中国製品」が大きく発展すれば、これまでの不公正な状態が変わる可能性がある。
「ネットで中国製品」はさまざまな貿易障壁をうち破り、中国製品と海外の消費者とを直接引き合わせ、ひいては世界の消費者の中国製品に対する需要を喚起し、中国製造業の繁栄をもたらす可能性がある。つまり、「ネットで中国製品」は「中国製」を強大にし、中国の輸出競争力を引き上げるとともに、「中国製」の影響力、グローバル産業チェーン、世界の貿易局面を再構築する上でプラスになるということだ。
だが「ネットで中国製品」はまだ始まったばかりだということを認めなくてはならない。オンライン決済、物流、税金などをめぐってまだ克服しなければならない障害があり、現時点でこれまでの貿易スタイルに取って代わることは実情にそぐわない。それでも盛んに発展しつつある新しい流れとして、「ネットで中国製品」には強い生命力があり、世界的な意義は高く評価されるべきだといえる。(編集KS)
「人民網日本語版」2013年7月22日