国境を越えたeコマースが対外貿易の新エンジンに (3)
▽営業販売から支払い、物流、金融サービスまで、中国には国境を越えた貿易をめぐる非常に明瞭で整った輸出販売のチェーンが形成されている。
従来型の貿易と比較した場合、国境を越えたeコマースには明らかな優位点がある。楊さんによると、現在では同公司の主力は主に製品の開発と営業販売を担っており、生産は基準を満たしたサプライヤーにアウトソーシング(外注)して丸投げすることが可能だ。こうすると企業の運営コストを引き下げられるし、コア競争力の向上に力を集中させることができるという。
楊さんの話では、eコマースはそれ自体が重要な販売促進手段だ。大量の商品情報のストック、個別の利用者に的を絞った広告の送付、口コミによる消費ニーズの喚起、支払い方法が簡略で多様といった優位点を備えると同時に、国境を越えたeコマースが向き合うのは世界の200以上の国・地域であり、市場の潜在力は大きい。中間段階を省いて取引を「直線化」させ、暴利が生じる余地をなくし、スマイルカーブを真っすぐに近づけることが可能だという。
敦煌網の創業者・王樹トウ(*)さんは次のように話す。未来の企業は調達行為がより頻繁なものになり、調達ルートはより平坦になり、よりネットワーク化する。対外貿易企業は生き残るための新しい道や新しい販売ルートをみつけなくてはならない。中国の広大な原産地を拠点とし、国境を越えたeコマースのプラットフォームを通じて海外の小規模業者に製品を直接卸売するようになる。問い合わせ、取引、支払い、物流、信用調査がワンストップで完了するようになる。
ある専門家の話によると、営業販売から支払い、物流、金融サービスまで、中国には国境を越えた貿易をめぐる非常に明瞭で整った輸出販売のチェーンが形成されており、中小企業の海外進出に可能性を提供している。