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日本の旅行業:「国民の海外旅行は民間外交」



 日本旅行業協会(JATA)の統計データによると、2012年の日本人海外旅行者数は延べ1849万人を上回った。日本人観光客は、「身なりが清潔」「礼儀正しい」「時間を守る」などの特徴から、世界の各業界団体による調査においても、「世界で最も優秀な観光客」であると評価されている。だが、海外を訪れる日本人観光客の印象は、昔からこのように良いものではなかった。日本人の海外旅行ブームが起こり始めた数十年前は、海外でさまざまな問題を引き起こし、各国から不満の声が上がっていた。日本人海外旅行者の素養がどのようにして改善されたかについて、JATA関係者に話を聞いた。人民日報が報じた。

 JATAの越智良典・事務局長は、「日本人の海外旅行が解禁されたのは、東京オリンピックが開催された1964年のことで、来年で海外旅行自由化50周年を迎える。現在の中国人観光客をめぐる数々の問題は、かつては日本も直面した問題だ」と指摘した。

 越智氏はまた、「海外を訪れる日本人観光客に見られたマナー違反は、日本人が外国の生活習慣を知らないことが原因で起こった。例えば、ホテル客室の利用については、日本人の海外旅行が解禁された当時は国内の宿泊施設の多くが和式旅館だったため、欧米式客室を利用した経験のある日本人はほぼ皆無だった。海外旅行の添乗員は、ツアー客全員の客室を『巡回』し、客室内の各設備の使用方法や基本的マナーを説明して回ったものだ」と続けた。

 JATA国内・訪日旅行推進部の興津泰則部長は、「当時、ほとんどの日本人は、和式旅館を利用する時と同じように、浴衣・スリッパ姿で客室の外に出たり、あるいは浴室の浴槽のお湯を出したままにしていたが、これらは欧米のホテルでは完全なマナー違反行為だった。国が違えば生活習慣も異なる点が多い。海外に出かける時には、自国と外国の風俗習慣の違いをつぶさに調べ、『郷に入っては郷に従う』を実践するよう心掛けることは、大変重要なポイントだ」と話した。
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