国境を越えたeコマースが対外貿易の新エンジンに
商務部(商務省)のサイトが29日に伝えたところによると、国務院弁公庁はこのほど商務部などの部門に「国境を越えた電子商取引の小売・輸出の関連政策の実施支援に関する意見」を通達した。
ここ数年来、中国の輸出の伸びが徐々に鈍化し、昨年の対外貿易増加率は6.2%にとどまった。だが同じ時期に国境を越えた電子商取引(eコマース)は力強く発展し、国際貿易の新たな方式となり新たな手段となり、中国の対外貿易のモデル転換やグレードアップの実現に重要で深い意義をもつようになった。国家発展改革委員会がまとめたデータによると、2011年の国境を越えたeコマース取引額は1兆6千億元に達し、前年比33%増加した。12年は2兆元で同25%増加し、増加率は対外貿易の増加率を上回った。
▽従来型の対外貿易の輸出の伸びが力を喪失。国境を越えたeコマースが対外貿易の新たな成長源となり、これまでの国際貿易の局面を変えつつある。
英国のeコマース業者ロレッタ・ジェンネさんは次のように話す。2007年に出産した後、家でビジネスができたらと思い、オンラインで商品の販売を始め、靴や電気設備を売るようになった。いつも信頼できるサプライヤーはないかとネットで探している。中国の国境を越えたeコマースプラットフォームを通じて、最も競争力のある価格・商品を見つけることができた。
中国のeコマース釣り具販売業者の李猛さんの話によると、国際金融危機で一定の影響が出て、海外の顧客はあまり買い物をしなくなった。だがネットでのやり取りや割引などの販売戦略を通じて、2-3カ月ほどで業績は回復し、危機前よりもよくなった。李さんの取引額は最大数千ドルで、7-8ドルほどの「小商い」もあるという。
国家情報化専門家諮問委員会の楊国勛副主任の説明によると、浙江省の小商品(日用雑貨)取引センターである義烏市には、国境を越えたeコマースを手がける業者が23万社あり、12年には阿里巴巴(アリババ)のショッピングモール「速売通」(アリエクスプレス)での取引額は同400%増加し、同じくショッピングモールの「敦煌網」での取引額は同45%増加した。