自動車業界の「アップル」は誰か? (2)
実は車載テレマティクス分野の変化はとうに始まっている。1997年にGMがオンスターを発表、続いてベンツがテレエイドを発表して以降、車載テレマティクス技術の変革が静かに始まった。中国自動車業界の車載テレマティクス時代は4年前の北京モーターショーで、上海汽車集団の胡茂元董事長(会長)と中国聯通の常小兵董事長が握手した時に始まった。基幹産業と振興ハイテク産業の提携はすでに実を結び、上海汽車のinkaNetシステムが1.0から3.0にまでアップグレードしただけでなく、吉利、奔騰、華晨、比亜迪も自社製品を次々に発表した。機能も当初の車載移動通信からinkaNet3.0の渋滞区間回避、音声操作などの機能にまで発展した。これによって栄威350は競争の激しい8万-12万元A級車市場で頭角を現わし、月間販売台数1万台を突破した。
手本の影響は尽きぬものだ。上海汽車などの夢想家はアップルiOS7.0より素早い操作インタフェース、より大胆なビデオインタフェースを実現しようとしている。これを余りに急進的、冒険的と考える人もいるが、創造者は常に冒険家であり、先導者であるものだ。次の「アップル」になるため、上海汽車はさらに大股でしっかりと歩き続けるべきだ。北京のような道路渋滞の深刻な大・中型都市では、今見ると常軌を逸した設計が、次の時代の趨勢なのかも知れないのだから。(編集NA)
「人民網日本語版」2013年10月22日