安倍政権での経済回復 しばらく様子見が必要
日本政府が8月30日に物価をはじめとする一連の重要経済指標を発表した。表面的には指標は好転しており、日本は回復の軌道を走っているようにみえる。だが子細に検討してみると、日本の実体経済の改善ぶりは指標に示されたほど順調ではなく、消費税増税、財政の重圧、外部経済などが引き続き日本の経済回復における主な不確定要因だ。
日本政府が発表した最新の経済データによると、今年7月には日本のコア個人消費支出価格指数(PCE)が前年同月比0.7%上昇し、2カ月連続の上昇となった。失業率は引き続き改善して3.8%となり、2008年10月に米国で金融危機が発生して以来、最良の数字となった。雇用市場の活性度を示す有効求人倍率は5カ月連続で改善して0.94倍になった。鉱工業生産指数は同3.2%上昇し、11年6月以降で最大の上昇幅となった。住宅着工件数は同12%増加し、11カ月連続の増加だった。
今年第2四半期(4-6月)の日本の経済成長率は年率換算で2.6%だった。今月9日に日本政府は同期の経済成長率の確定値を発表。ある日本メディアの指摘によると、同期の経済成長率の確定値は、消費税率を引き上げるかどうかの日本政府の決断に重要な影響を与えるという。日本の国会で可決した消費税増税法案によると、消費税率引き上げの前提は国内総生産(GDP)成長率が実質で2%、名目で3%以上になることだ。第1四半期(1-3月)の実質成長率は3.8%で、最近発表された「見栄えのよい」データと合わせて、市場には日本政府が今年10月に消費税率引き上げを決定し、現行の5%を14年4月に8%に、15年10月に10%に段階的に引き上げるとの見方が広がる。日本政府は最近、各界を代表する60人を集め、消費税率引き上げに対する国民の意見を聴取した。その結果、代表の7割近くが予定通り消費税率を引き上げることに賛成した。