中国・ミャンマー天然ガスパイプラインが稼働
中国とミャンマーを結ぶ天然ガスパイプラインの幹線ラインが20日に完成し、ガス輸送をスタートした。これから毎年120億立方メートルの天然ガスが輸送され、ミャンマーと中国南西エリアのそれぞれにメリットを与え、1億人を超える人々に恩恵をもたらすことになる。また石炭消費が年間3072万トン削減され、二酸化炭素(CO2)の排出量も5283万トン削減される見込みだ。人民日報が伝えた。
同パイプラインは全長7676キロメートルで、ミャンマー区間は1504キロメートル、中国区間は6172キロメートル。ミャンマー西海岸のチャウピュ市を起点とし、雲南省瑞麗市の58号界碑を経由して中国国内に至る。
同パイプラインは、寧夏回族自治区中衛市と貴州省貴陽市を結ぶ天然ガス中継パイプライン・中貴線とつながり、新疆維吾爾(ウイグル)自治区の天然ガスエリア、陝西省の長慶天然ガスエリア、四川省の天然ガスエリアにも通じ、これで中国の天然ガスパイプラインネットワークが基本的に完成したことになる。
▽エネルギーの安全保障 沿線の人々の生活に恩恵
同パイプラインは国の第12次五カ年計画(2011-15年、十二五)の重点プロジェクトであり、エネルギーの安全保障、中国南西地域の経済構造の調整や成長モデルの転換の推進、経済社会の発展と少数民族居住地域の発展の加速にとって重要な意義をもっている。
中国は世界2位の経済体であり、エネルギー需要が増加を続ける。同パイプラインが稼働すると、毎年120億立方メートルの天然ガスがミャンマーから中国に運ばれ、これは2012年の天然ガス輸入量の4分の1に相当する量であり、中国の「エネルギーを複数の輸入元から輸入し、輸入方法を多様化する」という戦略にとって重要な意味をもつようになる。