バレンタインデーを目前に控え、愛を伝えるチョコレートなどを準備しているカップルたちも多いだろう。そんな中、独身のネットユーザーらが、カップルの邪魔をしようと「映画館の奇数番号の座席を全部買い占めよう」というキャンペーンを実施し、話題になっている。新聞晨報が報じた。
11日、上海のショッピングモール「上海新天地」内にある映画館では、バレンタインデー当日夜7時29分から上映される予定の「北京愛情故事(Beijing Love Story)」の奇数番号の席が「完売」となった。この「攻撃」を仕掛けたネットユーザーのUP氏は取材に対して、「去年彼女と別れたばかり。これは軽いジョークで、カップルたちが理解してくれることを願っている」と語った。一方、奇数番号の席のチケットを買ったネットユーザーらは、当日映画館が「お見合いパーティ会場」に変わり、出会いの場になることを願っている。
バレンタインデーにデートの邪魔を
日本の人気漫画「行け!稲中卓球部」に登場するカップルを襲う「死ね死ね団」が、中国のネット上でも話題になり、独身のネットユーザーらが掲示板上で「死ね死ね団」を結成。カップルを「襲って」いる。バレンタインデーになると、カップルを邪魔するさまざまな方法が提案され、映画館の奇数の番号の席を買い占めるというのもそのうちの一つだ。
UP氏はこのほど、あるサイトで「死ね死ね団」結成を計画。カップルが特に多い同映画館のチケットを1枚49元(約830円)で購入し、カップルのデートを邪魔するよう呼び掛けた。
同呼び掛けが投稿されて1時間もしないうちに、ネットユーザー8人がチケットを購入。さらに、多くのネットユーザーが「こんな作戦を考え付くなんて、UP氏も悪い人だ。ぜひ友達も呼んで参加しなければ」など、支持する声が次々に寄せられた。
そして11日、チケット予約サイトを見ると、同映画館の約100席のうち、奇数の番号が完売し、一方の偶数の番号はほとんどが売れ残っていた。 「ジョーク」が「本当の話」になったのだ。
参加者「出会いの機会になれば」
いたずら心以外に、出会いを求めて「死ね死ね団」に参加しているネットユーザーもいる。例えば、金融関係の仕事をしているという劉さん(25、男性)は、「微博(ウェイボー)上でこの計画を知った。彼女もおらず、これまでのバレンタインデーもさみしく過ごした。カップルたちを見ると、うらやましく感じた。今年のバレンタインデーも別に何の計画もなかった。でも、こんなおもしろい計画を見て、行ってみたくなった」とし、「こんないたずらなら、誰を傷つけることもなく、おもしろいと思う。それに、その日映画館には多くの独身の人が来るだろうから、『出会い』があることを願っている」と語っている。(編集KN)
「人民網日本語版」2014年2月13日