清華経管学院中国起業研究センターがこのほど発表した「グローバル・アントレプレナーシップ・モニター2015/16中国報告」によると、中国の起業は若者が主体となっており、起業家全体の41.67%を占めていることが明らかになった。起業を能動的に選択する「プル型」が主で、起業家の64.29%がプル型となっている。
同報告によると、中国の起業活動は、日米欧に新興国を加えた20ヶ国・地域(G20)の中でも活発なほうで、中国の総合起業活動指数(TEA、成人人口100人に対する実際に起業準備中の人と起業後3年半未満の人の割合)は12.84%。米国(11.88%)や英国(6.93%)、ドイツ(4.70%)、日本(3.83%)など、多くのイノベーション駆動型国家を上回っている。
同報告によると、中国の起業活動は主にカスタマーサービス業に集中しており、付加価値産業における起業の割合は低い。中国のカスタマーサービス業(卸売、小売など)における起業が全体に占める割合は69.79%。一方、付加価値産業である商業サービス業(情報通信、金融、専門サービスなど)は8.2%にとどまっている。先進国の商業サービス業における起業の割合は高く、英国(35.49%)、米国(32.79%)、フランス(31.42%)、ドイツ(26.89%)などとなっている。
同報告によると、中国の起業活動は、イノベーション能力や世界のおける位置づけではまだ向上が必要だ。G20を見ると、中国のイノベーション型企業の割合は25.80%と、效率駆動型エコノミーの中では上位であるものの、カナダ(36.10%)、米国(36%)、英国(36%)、ドイツ(34.20%)などイノベーション駆動型エコノミーとはまだ差がある。
中国の起業型企業の商品は、グローバル化を背景に、競争力の向上が必要だ。中国の起業型企業のうち、海外クライアントが25%以上を占める企業の割合は5.46%と低く、先進国であるカナダ(27.93%)、ドイツ(25.13%)、米国(11.67%)とは大きな差がある。高成長している企業を見ると、中国の起業型企業は良いパフォーマンスを見せており、5年以内に20以上のポストを創出できる企業が調査対象企業に占めた割合は3.51%と、G20の中では上位で、起業が就職を大きく促進する可能性を秘めている。
同報告は、清華経管学院中国起業研究センターが発表した関連の13本の報告が含まれており、そのテーマは、「G20の一員である中国の起業」。起業活動の全体的な特徴や起業の環境、政策、起業の質、融資など、さまざまな角度からG20のメンバーと中国の起業を比較している。 (編集KN)
「人民網日本語版」2016年1月3日
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