多くの市民にとって、エスカレーターで右側に立ち、左側を空けるのは一種のマナーとなっており、習慣化している。しかし南京地下鉄では安全面を考慮し、このマナーを提唱しないという情報が広まっており、今までマナーとされていた行為が物議を醸す話題となっている。北京晨報が伝えた。
広州地下鉄は約10年前より、上海地下鉄は3年前より、このマナーを提唱しなくなった。韓国はこのマナーのPRに力を入れたことがあるが、その後の調査により、エスカレーターを歩くことで生じる事故が高い比率を占めたため、取り消すことになった。
北京市特殊設備検測センター事故弁公室長の張弟華氏は記者に対して、これは科学的に見ても合理的ではないと指摘した。
まず設計面から考えると、エスカレーターは一般的な階段と異なる。階段の段差は16−17センチほどだが、エスカレーターは24センチほどで、歩いて用いる階段の高さを大きく上回る。エスカレーターの段差は人体の機能に適しておらず、そのため歩行に適さない。エスカレーターで歩く、もしくは走ると、人身事故が生じやすい。また運行保障の面から見ても、長期的に右側に立つことで、エスカレーターの右側が消耗しやすくなる。
しかし北京地下鉄によると、2002年のPR開始から現在に至り、乗客はすでに左側を空ける習慣を身に着けている。乗客の流れや誘導などの安全面を考慮すると、急にこの習慣を変えさせるのは現実的ではなく、むしろ良好な秩序を破壊することになるだろう。(編集YF)
「人民網日本語版」2017年1月4日
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