最新の研究報告書によると、2005年から16年までの11年間に、中国の個人の賃金における資産運用の規模が10.6倍と大幅に増加し、同期の賃金の上昇幅を大きく上回ったという。ここから中国の個人の賃金収入のうち、主体的な資産運用にあてられ、受動的な貯蓄には回らない資産の規模が大幅に上昇しており、ますます多くの人が賃金収入をより多元的に配分するようになっていることがわかる。たとえばインターネットを介した資産運用などだ。中国新聞社が伝えた。
中国社会科学院が騰訊(テンセント)研究院金融研究センターなどと共同で17日に発表した初の「国民賃金報告書」によると、中国の個人の賃金水準は04~15年の11年間に3.95倍増加し、国民の賃金水準は全体として増加傾向を示した。だが産業別、地域別にみると格差がより顕在化してもいる。00年以降、都市部の世帯収入のうち、賃金としての収入が占める割合が持続的に低下する一方、投資による収入や経営活動による収入などの主体的な資産運用によって得られた収入が増加を続けており、ここから人々の主体的な資産運用への意識の高まりがうかがえる。
同報告書によれば、産業別にみた賃金水準には引き続き高いところはますます高く、低いところはますます低いという「マタイ効果」がみられる。高賃金で知られる金融産業は何年も続けて産業別賃金番付で首位に立ち、情報技術(IT)などのハイテク産業がその後に続く。産業間の賃金格差は主に上級と中級のポストに集中的に現れている。基礎的産業をみると、自動車鑑定士、保守担当者、ベビーシッター、保健士などの技能職は月収が1万元(約16万5千円)に達する。地域別にみると、北京市、上海市、天津市などの東部年の賃金水準が他地域を大幅に上回り、河南省、黒竜江省などの中部地域や東北地域は賃金の伸びがゆるやかになっている。(編集KS)
「人民網日本語版」2017年1月18日
このウェブサイトの著作権は人民日報社にあります。
掲載された記事、写真の無断転載を禁じます。
Tel:日本(03)3449-8257
Mail:japan@people.cn