日本を旅行した人は異口同音に、日本の街が清潔で、ゴミをポイ捨てしないと称賛する。これは日本人に生まれつき備わっている習慣のようだ。実際にはこの習慣は、幼い頃から培われているものだ。
日本はなぜ清潔なのだろうか。この秘密は、雑巾にある。日本人は幼稚園の頃から、雑巾の使い方を学ぶ。小学校では衛生・清掃をテーマとする道徳の授業が行われる。雑巾は清掃に欠かせない用品だ。全力で清潔な環境を維持しようとする日本人の意識は、神社や寺から来ている。僧にとって掃除は日課だ。これは清潔な環境を維持するためだけではなく、心を清らかにするための重要な手段でもある。
雑巾がけは日本で、一種の競技になっており、世界的な影響力を持っているほど。愛知県豊橋市で昨年2月、第1回「世界雑巾2016」(雑巾がけレース)が行われ、多くの外国人選手が参戦した。
また雑巾がけは、日本の観光のちょっとしたオプショナルツアーにもなっている。愛媛県西予市の宇和米博物館には、109メートルの廊下がある。ここでは毎年、雑巾がけの速さを競う活動が催されている。観光客は200円で、日本の雑巾がけを体験できる。
掃除機など先進的な清掃用具が次々と発売されており、モップも軽量化されおしゃれになっている。しかし雑巾は日本で揺るぎない地位を占めている。日本人の間には、手で直に雑巾がけをすることで心を落ち着け、命が泉のように湧き起こることを実感できるという説があるからだ。(編集YF)
「人民網日本語版」2017年1月19日
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