中国侵略日本軍南京大虐殺遭難同胞記念館は19日午後、公式微博(ウェイボー)上で、94歳になる南京大虐殺被害者の李素芬さんが死去したと発表した。李さんの死去により、生存している犠牲者は、わずか101人が残るだけとなった。中国江蘇網が報じた。
李素芬さんは、生前、次の通り証言していた。
「1937年12月当時、私は14歳で、堂おじさん一家とともに城南新村船板巷に住んでいた。日本軍が侵攻してきた後、養母は妹とともに金陵女子大学難民区収容所に身を隠した。私は他の姉妹と一緒に、自宅の地下室に隠れた。だが、2日も経たないうちに、日本軍が住宅に放火し始めた。新橋から私たちの家までずっと燃え、私たちは身を隠す場所を失った。ある夜、数人の人々と連れ立って、私は養母と妹を探しに収容所に出かけた。酷いことに、ようやく養母と妹に会えた後、妹が日本軍の兵士に強姦されたことを知った。当時まだ10歳だった妹は、心身ともに大きな傷を負い、数日も経たないうちに死んでしまった。だが、南京大虐殺が私たち家族にもたらした傷や痛みは、それだけで終わらなかった。養母も日本軍の兵士に強姦された。父親はショックで脳溢血を起こして死亡した。養母は数度にわたる衝撃に耐えられず精神のバランスを崩し、間もなくしてこの世を去った。この深い恨みは、一生忘れることなどできない。日本軍は、私たち一家をバラバラにして、私を孤児にした。私は、彼らを告発しなければならない!」。
中国侵略日本軍南京大虐殺遭難同胞記念館によると、これより前、沈宗海さんが死去し、長年連絡が途絶えていた陳鳳英さんの消息が判明したことから、記録されている南京大虐殺の生存者は104人だった。だが、夏瑞栄さん、張開山さん、李素芬さんが次々と死去したため、現在、生存者はわずか101人となった。(編集KM)
「人民網日本語版」2017年1月20日
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