中国科学院植物研究所が発表した情報によると、同研究所の張斉兵研究員が率いるチームは、樹木の年輪の密度と幅の差により、チベット高原の1700年に渡る気温変化の年周期の歴史を再現した。中国科学報が伝えた。
張氏のチームはチベット高原の年輪の生態学を長期的に研究しており、標高4000メートル以上の各観測地で年輪の幅と密度のデータを集め、分析を行った。それによると、年輪の幅は冬の気温変化に大きな反応を示し、その密度は夏の気温の傾向を正確に指し示すことが明らかになった。
研究によると、気温の年周期弱化がチベット高原及びより広い範囲で始まったのは、産業革命後の19世紀70年代で、その前の18世紀から19世紀60年代には微弱の上昇を示している。つまり産業革命以降、気温の季節性がますます「曖昧」になってきている。
研究者によるとこの発見は、チベット高原の氷床コアに記録されている硫酸塩煙霧質が、19世紀70年代より増加を続けているという証拠と一致している。これは人類活動のチベット高原の気温年周期及び大気中の成分への影響が、19世紀70年代に始まった可能性が高いことを示している。(編集YF)
「人民網日本語版」2017年1月26日
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