東京電力はここ数日、1台の小型ロボットを福島第一原子力発電所2号機格納容器内に配備、除染作業を行わせる試みを始めた。しかし、ロボットには相次いで不具合が生じ、除染作業は何度も中断されている。新華社が伝えた。
東京電力は9日、「早朝に2号機格納容器内に配備した1台の小型ロボットに、建屋内を自主的に移動して障害物に高圧水を噴霧する作業を行わせたが、作業開始2時間後、ロボットに取り付けたカメラによる撮影画面が真っ黒になり、ロボットは検査のため回収せざるを得なくなった」と発表した。
東京電力は7日にもロボットに作業を行わせたが、この時は噴水に不具合が起き、やむなく作業を中断した。同社は今回カメラに不具合が生じたことについて、格納容器内の放射線量が極めて多いことと関係している可能性があるとの見方を示し、引き続き原因の解明に取り組むとしている。
東京電力はこのほど、2011年に起きた福島第一原発事故によって爆発・破損した2号機原子炉格納容器に対する調査を実施、格納容器内の放射線量は最大で1時間当たり530シーベルトと推定されることを突き止めた。この値は、人間が数十秒で死に至る極めて高いレベルで、ロボットがこのような環境下で作業を行うと、各部品に不具合が生じやすいという。
だが、格納容器内の放射線量レベルが高いことは、福島原発内の放射線量が突然増えたことを意味するわけではなく、格納容器内の状況に対して新たな見解が得られただけにすぎず、原発周辺の放射線量測定値には大きな変化はないという。(編集KM)
「人民網日本語版」2017年2月10日
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