アリペイ(支付宝)は20日、アリペイアカウントは同日より、「貯蓄専用口座」となり、他の口座への送金機能はオフライン決済に限られ、オンライン送金機能を削除すると発表した。ラジオ中国之声「央広新聞」が伝えた。
アリペイによると、20日以降、従来の「支払」は貯蓄専用アカウントとなり、混乱や潜在的リスクを避ける目的で、これまで可能だった業者や個人への送金ができなくなる。
今回の措置は、アリペイが今月末にリリースする予定の新製品に向けた下準備であるようだ。2月末、アリペイは「入金アカウント」という重要機能をスタートさせると見られている。
アリペイのトップページにあった「支払アカウント」では、業者や個人へ支払いを行うことが可能だった。アリペイは、公式微博(ウェイボー)上で、「この便利な機能は、不法分子に目を付けられている」とコメントした。一部の不届き者は、言葉巧みにユーザーを言いくるめてお金をだまし取り、QRコードによるパスワード不要の少額送金を通じて素早く自分のアカウントに入金させている。
アリペイ支払アカウントは一種の動的QRコードであり、銀行カードの暗証番号をこのQRコード内に入れるのと同じことになる。現在、支払アカウントには次の2種類の機能がある。
1)アリペイが契約した業者に提供するスキャン支払機能。専用のスキャナーあるいはカメラなどの設備が必要。
2)全ての人が利用可能なスキャン入金機能で、相手がアリペイの「友人」でなくとも、スキャンすることで相手のアカウントからこちらに入金が可能。かつ、専用の設備も必要ない。アリペイのトップページでスキャンするだけで操作が完了する。
直接他者のQRコードをスキャンしてお金を受け取ることは今後も可能だが、今は、オンラインで「支払アカウント」をタッチすると、「2月20日以降、送金受け取りを希望される場合は、『お金を受け取りたい』をご利用ください」と表示される。
アリペイ側は、「20日以降、ユーザーがQRコードを利用した送金機能を利用したい場合、画面の右上にある『お金を受け取りたい』のQRコードから操作することができる。機能そのものは変わっていないが、分業が明確になった。ユーザーが気にかけているオフラインの商業施設やスーパーマーケットでのスキャン決済にも何ら影響はなく、従来通り利用できる」とコメントした。(編集KM)
「人民網日本語版」2017年2月22日
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