習近平国家主席はこのほど世界経済フォーラム2017年度年次総会(ダボス会議)に出席した際、「今年5月、中国は北京で『一帯一路』(the belt and road)国際協力サミットフォーラムを開催して、協力プラットフォームを共同建設し、協力の成果を共有していきたい考えだ」と述べた。世界に向けて、「一帯一路」をめぐって北京で集まろうとのメッセージを発したことになる。中国・パキスタン経済回廊(CPEC)は「一帯一路」の中心プロジェクトとして全面的実施の段階に入り、その推進力の大きさ、協力の充実ぶりにより、中国と「一帯一路」沿線諸国との協力の中でトップクラスに位置づけられる。人民日報が伝えた。
カラコルム・ハイウェイのバージョンアップ改良2期工事プロジェクト(ターコット–ハヴェリアン区間)で排水渠を覆うボードを設置している様子。(撮影:徐偉)
パキスタンのアズィーズ元首相はこのほど、「『一帯一路』がパキスタンの運命を変えていく」と指摘した上で、「『一帯一路』の重要先行プロジェクトとして、CPECの枠組みの下での大型エネルギー・インフラプロジェクトがパキスタンの経済成長の重要なエンジンになり、より多くの経済活動とより大きな発展チャンスをパキスタンにもたらすことになる」と述べた。
カラコルム・ハイウェイ(中国–パキスタン国際道路)のバージョンアップ改良二期工事(ターコット–ハヴェリアン区間)、ペシャワール–カラチ高速道路(サッカル–ムルターン区間)、ラホール都市軌道交通オレンジラインプロジェクトがそれぞれ着工した。サヒワル石炭火力発電所など10プロジェクトの工事も次々にスタートし、総設備容量は730万キロワットに達する。グワーダル港の建設も積極的な進展を遂げている。近隣の港湾地区における25ヘクタールのグワーダル自由区スタートエリアはインフラ建設が全面的に終わり、企業誘致や資本導入の動きが緩やかに進められている。
パンジャーブ州のシャハバーズ・シャリーフ州首相はこのほど、「CPECはパキスタンの経済社会の発展を全面的に牽引し、現地の人々の生活の改善に重要な貢献をしている。CPECは海外の対パキスタン投資の扉を開いた。パキスタンの人々はこのプロジェクトに幅広く参加する中で恩恵を受けることになるだろう」との見方を示した。
2016年11月19日、「友好を深める会」の発足式に出席したパキスタンからの来賓たちがメッセージボードに友好と祝福の言葉を書き付けているところ。(撮影:徐偉)
このようなインフラ建設は中国の工作機械産業にも新たなチャンスをもたらしている。徐工集団駐パキスタン代表の趙巍さんは、「CPEC建設の積極的な推進のおかげで、徐工集団は2016年にパキスタン市場で設備約400台を販売し、売上高は4300万ドル(1ドルは約113.2円)を超え、売上の大規模な伸びが達成された」と話す。
「一帯一路」は沿線諸国の相互連携と共同発展を実現するために「中国が出したプラン」だ。これまでの中国企業の沿線諸国への投資額は500億ドルを超えている。中国側の統計によれば、16年第1~3四半期(1~9月)の中国・パキスタン間の累計貿易額は140億ドルを超え、中国企業がパキスタンで新たに調印したプロジェクトの請負契約金額は71億ドルに達した。CPECは「一帯一路」の目玉プロジェクトであり、協力して道路を建設することで、この回廊は人々の心を結ぶものとなり、「一帯一路」の沿線諸国の協力確立に向けたベンチマークと旗印をうち立てたといえる。(編集KS)
「人民網日本語版」2017年2月23日
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