ヨーロッパ各地の観光名所を訪れる中国人観光客の数は、年間延べ1千万人を上回っている。だが、観光客の増加幅が縮小し、競争が激化するにつれて、欧州観光業の経営者は、客源国である中国の市場についてもっと詳しく理解しなければならないという課題に直面している。米フォーブス誌電子版の報道を引用して参考消息網が伝えた。
EUは2016年、欧州旅行委員会のリードにより、「World Bridge Tourism Project」を始動した。同プロジェクトは、2018年の「中国-EU観光年」の「前奏曲」とみなされている。
「World Bridge Tourism Project」が実施した調査の結果、中国人はヨーロッパに対し、「新しいものと古いものが共存している観光地」というイメージを抱いていることが分かった。ヨーロッパは依然として、貴重な「ショッピングエリア」と見なされているが、同時に中国人客は、歴史と文化あふれる博物館の宝庫であるという印象を抱いている。異国情緒あふれ、童話の舞台であるヨーロッパは、中国人観光客にとってかなり魅力的だ。お城、中世の面影がそのまま残る都市、悠久の歴史を誇るエキゾチックな文化がヨーロッパには満ちあふれている。このため、ヨーロッパは、「撮影マニア」にとっての天国だと見なされている。
具体的に目的地を選ぶ決め手となるポイントは、バッハからシーメンスにいたるまで、あるいはサッカーのロナウド選手からナポレオンにいたるまで、欧州の歴史上の人物や有名人に縁のある場所であることが多い。あるいは、中国の有名人が自身のブログで取り上げたヨーロッパの絶景、最新のトレンド、ナイトライフに関係することも多い。
SNSメディアにおいて、ヨーロッパ旅行好きの人が最も多く話題にすることトップ3は、「豊かな文化と歴史」、「美しく汚染されていない環境」、「数多くの撮影スポット」だった。一方、ヨーロッパ観光で中国人客が最も頭を悩ませる事項トップ3は、「言葉の障壁」、「安全上の問題」、「口に合わない食べ物」だった。
面白いことに、多くの個人旅行を楽しむ中国人観光客は、現地の生活にできるだけ溶け込み、自分自身がヨーロッパ文化にどっぷりとつかりたいと願っている。それによって、中国人の伝統的な欧州旅行パターンも転換しつつある。(編集KM)
「人民網日本語版」2017年2月27日
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