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機内で熱ケイレンの2歳幼児を上海の医師がベビーマッサージで救う

人民網日本語版 2017年03月14日08:37

上海発ロンドン行きの航空機で3月12日午後5時ごろ、2歳の幼児が高熱による熱ケイレンを起こしたが、乗り合わせていた医師がベビーマッサージを試み、同時に、客室乗務員や乗客を指揮して救命活動を行い、幼児は無事意識を回復した。同機はロシアに緊急着陸し、幼児は現地の病院に搬送されて治療を受けた。

病院が12日夜に明らかにしたところでは、幼児の命を救った医師は、上海中医薬大学付属岳陽中国医学・西洋医学総合病院肛門胃腸科の李盈医師(36)。李医師は卒業後ずっと同院の女医として仕事を続けており、今は英セント・マークス病院で研修中という。

李医師は、「それは離陸後4時間ほどした時だった。午後5時頃、2歳すぎの子供が高熱による熱ケイレンを突然起こして、母親がパニック状態になって大声を出した。急いで子供を診察すると、熱が40.4℃あった」と話した。

李医師は、客室乗務員に毛布や氷嚢などをもってくるよう指示、幼児の母親は驚きのあまり、ただうろたえるだけだったという。

その後すぐに、李医師は幼児に「清天河水」というマッサージを行った。これは、小さな子供が発熱したときに効果的なマッサージ法という。

李医師によると、「『天河水』とは、ツボの名前で、腕の内側の真ん中にある。『清天河水』は、幼児が発熱した際に押すと、発熱や炎症を和らげる効果があるので、熱を下げる治療に使われるツボだ。マッサージをする際には、人差し指と中指の腹をつかって、手首からひじのほうにマッサージしていく。100回から300回押すのが適当だ」ということだ。

そして「ベビーマッサージの効用は、呼吸器系、消化器系、筋肉・神経系に関する疾病など、適用範囲は非常に広く、子供の下痢、咳、消化不良などに著しい効果が実証されている」のだという。

李医師は、「機内でマッサージをしているうちに、手伝いを申し出てくれる乗客がいて、幼児に氷嚢を当てることやアルコール消毒をしてくれた。40.4℃あった幼児の体温が38.9℃まで下がったが、さらに十数分間マッサージをつづけた。フライト時間が約10時間に及ぶ上、機内には薬がなく、子供の病状は突然変わることなどを考え、両親も一刻も早く病院で検査をうけさせたいと望んだため、乗務スタッフは最終的に、ロシアに緊急着陸することを決めた」と緊急着陸に至った経緯を語った。(編集KM)

「人民網日本語版」2017年3月14日

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