中国が独自に開発した大型水陸両用機「AG600」が、上半期に初飛行する運びとなった。AG600と大型軍用輸送機「運−20」、大型ジェット旅客機「C919」は、国産大型機の「三銃士」と呼ばれている。人民網が伝えた。
AG600は中国が初めて開発した大型特殊用途民間機で、世界で研究されている中で最大規模の水陸両用機。最大離陸重量は53.5トン、全長は36.9メートル、翼幅は38.8メートル。ボーイング737、エアバスA320などの旅客機に匹敵するサイズだ。
AG600が通常人々が乗っている航空機と最も異なるのは、水上機という特徴を備えている点。上部は航空機の形状で、下部は船のようになっており、その用途は、森林消火、水上救助、物資輸送、海洋探査などを中心として多岐にわたっている。
AG600は1度に最大で12トンの水を汲みあげることができる。この量ならば、標準的なサッカーコートの広さの火災現場への効果的な消火活動を行うことが可能。放水の命中率は98%以上。また、一度に海上の遭難者50人を救助でき、水上に停泊し救助活動を展開できる。さらに、AG600の最大航続距離は4500キロで、三亜市から南中国海の最南端まで移動する場合、これまでは船で1週間かかったが、今後AG600ならば、2時間で事故発生現場に駆けつけることができる。
また統計によると、AG600全機に5万以上の構造・システム部品、120万弱の標準部品が用いられている。構造・システム部品の98%が国内のサプライヤーから供給。全機の機内装置の9割が国産品で、「中国のスマート製造」と呼ぶにふさわしい航空機だ。(編集YF)
「人民網日本語版」2017年3月30日
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