中国航天科工集団公司第三研究院傘下の天津津航技術物理研究所は、国内で最も早く光電気技術の研究に従事した軍需中央企業だ。同企業において、このほど噂されているカモフラージュ対策、テロ対策など一連の軍用「ハイテク」を取材した。これらのハイテクは若き科学研究者の手にかかり、一般人の役に立つ民間用科学技術に華麗に変身し、人々の生活に変化をもたらしている。中国青年網が伝えた。
同研究所第五研究室のチームを率いる孟軍合主任は、「わが国の難しい外科手術が可能な一流病院で用いられている手術用顕微鏡は、完全に輸入に依存している」と語る。月探査機「嫦娥3号」に自主開発した月探査レンズを取り付けたことがあるとし、現在は宇宙というマクロな世界から人体のミクロな世界に目を向け直しているのだという。
彼らが開発した月探査レンズは同年、嫦娥3号着陸器の地形カメラに取り付けられた。カメラは五星紅旗を掲げる月面ローバー「玉兎号」の写真を伝送した。孟氏は「当時は問題が山積していた。太陽の紫外線と粒子放射線の照射、真空、月の日中と夜の200度以上の気温差などを克服しなければならなかった。チームが最終的に開発した光学レンズの重さは計画を25%下回り、品質も予想以上だった」と話した。
月探査レンズの技術を手術室に持ち込み、開発を行う。これも複雑で系統的なプロジェクトだ。孟氏は、「光学設計、機械設計、先進製造、電子・電気、ソフトなどの各分野に跨る。レンズだけでなく、顕微鏡の各種部品も自主開発しなければならなかった。チームは2年の月日をかけ、ハイエンド手術用顕微鏡のすべてのコア技術を把握し、試作品を生産した。コストは輸入製品を大きく下回り、一般的な患者に利益をもたらすことができる」と話した。(編集YF)
「人民網日本語版」2017年5月8日
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