オンタリオコンベンションセンターで現地時間10日に開催された「チャイナ・レディ・セミナー」において、中国人観光客の習慣に関して研究している専門家は、「中国人観光客は、総じて新しい物好きだ。彼らを惹きつけるためには、新しい・便利・美食など多くの面から商品やサービスを開発する必要がある」と指摘した。米「ワールドジャーナル(世界日報)」の報道を引用して中国新聞網が伝えた。
中国人観光客に関するコンサルティング企業に長年勤めるSage Brennan氏は、「中国人観光客、とくに若者世代は新鮮かつ刺激的な物事が大好きで、新しいブランド、新しい観光地、新しい楽しみ方を追い求めている。たとえば、ぜいたく品では、伝統的な高級ぜいたく品ブランドを好む以外に、個性を追求する傾向もどんどん高まっている。観光商品に対するニーズも同じで、行ったことのない場所に行きたがり、体験したことのないレジャーに挑戦したいと思っている。したがって、若者たちを惹きつけるためには、絶えず新たな商品やサービスを開発していかねばならない」と話した。
Brennan氏は、「数年に及ぶ発展を経て、米国での中国人観光客の購買力は増加の一途をたどっている。中国からの観光客のみならず、米国で学ぶ中国人留学生も同様だ。特に、中国人留学生の購買力は非常に高く、言葉の壁もないことから、彼らの遊び方はいっそう多様化している。米国人の若者と同じやり方で遊ぶだけではなく、自分たち独自の遊び方も形成しつつある」と続けた。
グルメも、中国人観光客がますます注目するポイントとなっている。たとえば、ビバリーセンターなど一部の商業施設では、改装前はレストラン、特に中国料理店はほぼ皆無だった。これは、買い物に訪れる中国人観光客にとってかなり不親切な環境だった。中国人観光客は、西洋料理が1日か2日続くだけなら特に問題はないが、それ以上になると、中国料理が食べたくなる。これを踏まえ、ビバリーセンターには改装後、さまざまな飲食サービスが登場し、中国人観光客に対してより良いサービスが提供されるようになった。
中国のオンライン消費とオンライン取引がどんどん発達するにつれて、米国企業もそれに応じた発展が求められている。米国での中国人観光客の消費行動をさらに利便化するため、Eコマース企業と米国の主要商店が協力し、中国人観光客による支付宝(アリペイ)や微信(Wechat)による決済も可能となった。
業者の尹旭氏は、「微信やアリペイによる決済手数料は、中国のクレジットカードやDiscoveryシステムを利用した銀聯カードの手数料より安いし、微信やアリペイのプラットフォームでは、人民元を米ドルに両替したうえで、現地商店の銀行口座から支払うことが可能だ。このようなやり方ならば、中国人観光客は米国旅行の際に、それほど多額の現金を持ち歩く必要はない」と説明した。
宿泊業に従事するTom氏は、「中国人と商売するのは決して簡単ではない。というのも、中国人観光客の特徴やニーズが大変複雑であるためだ。例えば、若者たちは、客室内に電気ポットがなくても平気だが、年長者にとってお湯は必需品となっている。したがって、お互いに対する尊重と理解を土台として、相互理解を深め、彼らの特徴とニーズを細分化する必要がある」との見方を示した。(編集KM)
「人民網日本語版」2017年5月17日
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