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「手続きにわざわざ出向かなくてもいい」中国の十大都市発表

人民網日本語版 2018年10月26日14:04
「手続きにわざわざ出向かなくてもいい」中国の十大都市発表
2年前と現在の上海の同一機関の同一納付窓口。訪れる市民の数が全く違うことが見て取れる。

上海電力は10年前、全国で最初にオンラインによる電気料金の支払いを試み、たちまち全国に普及し、多くの市民がもろもろの手続きをネット上で処理することに高い利便性を実感した。アリペイ(支付宝)は25日、「オンライン手続十周年」報告を発表、2008年から現在までの10年間に、水道光熱費の納付だけだったオンライン手続の対象は五険一金(養老保険・医療保険・失業保険・労災保険・出産育児保険と住宅積立金)、交通違反の反則金納付、病院の診察予約まで拡大し、市民は、ますます多くの手続を、オフラインからオンラインに変えて行えるようになっている。新華社アプリが伝えた。

アリペイが発表した「オンライン手続十周年」の統計データによると、この10年間で約300都市に住む約5億人に対し、役所政府関連、医療関連、交通外出、生活関連費納付など100種類以上の手続サービスを提供され、頻繁に行われる手続の半分以上が、オンラインで済ませられるようになっている。

〇「1時間列に並ぶ」手続がわずか「1分で完了」

ネットショッピングが盛んになり始めた2008年、多くのネットユーザーがメディア各社に対し、「水道光熱費の支払いも、ネットショッピングと同じように便利にできないのか?」と訴えた。当時アリペイにいた高成傑氏は、この要望は、技術的に可能であると判断し、多方面との協力を模索し始めた。だが、すぐに、アリペイは自分自身があまりにも楽観的であることを悟ることになった。当時、インターネットは今ほど普及しておらず、数ヶ月に及ぶ交渉と技術の結合によって、水道光熱費の初のオンライン決済が、ついに上海で実現した。上海市民は、これまで1時間列に並んで料金を納めていたが、わずか1分ほどで終えることができるようになった。当時、これが起爆剤となり、オンライン手続の全国展開がスタートすることになるとは誰も想像しなかった。

モデル効果は絶大だった。上海で実施後すぐに、杭州のユーザーがアリペイに連絡し、このような便利なサービスが、なぜアリペイの本社がある杭州で最初に実施されなかったのかと詰め寄った。その1年後、杭州でも、オンラインを通じて光熱費の支払いが可能となった。

より多くの都市にオンライン納付を普及するかについて重要な役割を果たしたのは、オンライン納付の初の提携銀行となった光大銀行だった。光大銀行を通して、アリペイは全国各地の水道光熱費納付機関とのリンクを実現させた。こうして営業所を駆け回って水道光熱費を納付するという従来のスタイルは、次第に市民の生活から姿を消していった。

〇需要の高い手続、5割以上がオンライン手続き可能に

2008年5月、「中華人民共和国政府情報公開条例」が施行され、政府情報のオンライン公開と政務のオンラインサービスの幕が正式に開いた。同年7月、国務院弁公庁は初めて電子政務弁公室を設置し、全国の地方政府の情報公開業務の指導・監督にあたるようになった。

2015年、オンラインによる手続の普及が各段にスピードアップした。国務院は、「『インターネット+』行動の積極的な推進に関する指導意見」を発表し、「インターネット+」は、政府活動報告に組み入れられた。報告では、「インターネット+政務サービス」を大々的に推進し、部門間のデータ共有を実現し、住民や企業が手続きのためにわざわざ出向く頻度を減らし、スムーズに手続を行い、面倒をかけないような方法を推し進めるとの方針が示された。モバイル・ネットワーク技術がますます成熟してきた2015年になると、モバイル端末による手続は、パソコンによる手続より利便性がより高くなり、各機関もこぞって、「オンライン手続」サービスを革新し、市民は、生活をめぐる雑用をいつでもどこでも処理できるようになった。

アリペイ「オンライン手続十周年」統計データによると、オンライン手続は今ではすでに市民の第一選択肢となっている。北京、成都、広州、杭州、合肥、南京、上海、深セン、武漢、西安の各都市が、第1弾「手続きにわざわざ出向かなくてもいい」十大都市に選ばれた。これら十都市では、主な手続の7割以上をオンラインで行うことができるようになっている。

今では、全国300都市以上で、100種類以上の各種手続のオンライン処理が可能となっている。市民が良く利用するサービスのうち半数以上は、オンラインで手続きできる。このうち、「水道光熱費納付」、「五険一金の検索・受取」、「交通違反関連情報の検索・支払処理」、「病院の遠隔予約」などは市民が最も良く利用し、オンライン手続きが歓迎されている4大サービスとなっている。

〇今後10年間で「顔認証による手続」の時代に突入する見通し

オンライン手続の歩みは今も加速している。国務院弁公庁は今年6月、「『インターネット+政務サービス』をさらに深化し、政務サービスの『一網、一門、一次(1回のネット接続、1つの窓口、1回の手続)』改革を推進するための実施方案」を発表した。方案では、2018年末までに、「一網、一門、一次」の初期効果を確認し、省(自治区・直轄市)レベル政務サービス業務のオンライン処理率を80%以上とし、省・市・県各レベルの需要の高い30項目の業務について「1度窓口に出向けば手続完了」を実現することが求められている。

また、顔認証技術も日ごとに成熟しており、関連業務を推進する上での大きな科学技術面でのサポート力となってきている。本来、業務手続の多くは、本人が窓口を訪れなければできなかったが、現在は、顔認証でもそれが可能となった。2017年、浙江省地方税務局は、全国に先駆け、「顔認証による税務情報確認」を実施した。その後、今では40都市以上が、「顔認証政務サービス」を展開しており、公共積立金の検索、交通違反反則金の納付、個人所得税の申告、電子身分証や電子社会保障カードの受取などが可能となり、住民はもはや、多くの提出資料を提示して「私であること」を証明する必要はなくなった。

アリペイの鄒亮・副総裁は、「顔認証技術は、ますます多くの民生サービス分野で応用されている。画像認識、AI、ブロックチェーンなどより多くの技術と結び付けることで、中国は、今後10年間で、段階的に顔認証による手続の時代にシフトし、よりスピーディで便利なデジタルサービスがデジタル都市の基本仕様になることを、我々は確信している」とコメントした。(編集KM)

「人民網日本語版」2018年10月26日


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