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自撮り女性が高層住宅から転落死  悲劇が繰り返されるのはなぜ?

人民網日本語版 2018年10月23日13:36

スマートフォンやフロントカメラの普及に伴い、「自撮り」が世界中で大流行した。だが、自撮りの流行によって多くの危険ももたらされている。研究によると、自撮りが原因で起こる死亡事故が、毎年世界中で急増しているという。

ポルトガル人女性がこのほど、パナマの首都パナマの高層住宅のベランダで自撮りをしていて、不幸にも命を失うという代償を払うことになった。目撃者が撮影した動画によると、その女性はベランダの手すりに座り、自撮りしていた時に、突然身体のバランスを失い、27階から転落した。救急隊員が駆け付けた時には、その女性はすでに死亡しており、その手には自撮り棒が握られていた。女性の名前はサンドラさん(27)で、2児の母だった。

転落事故が起きた時、近くの高層ビルで作業をしていた建設作業員は、「事故当時、僕たちは彼女に大声で危ないと注意した。だが、強風が吹いていて、こちらの声は彼女に届かなかったようだ」と話した。地元警察は今も調査を進めており、この事故は強風によって彼女がバランスを崩したという見方をしている。

実際、自撮りが原因の死亡事故は、各国で起きている。あるカナダ人は、バヌアツにある活火山の噴火口近くで事故を起こしており、17歳のロシア人女性ジーニアさんは、鉄塔に登って自撮りしようとしたとき、突然バランスを失い転落して感電死した。今年5月には、インドの大型商業施設で、若い夫婦が自撮りに夢中になっていたため、生後10ヵ月の娘が不幸にも命を落とした。またインド・ハイデラバード市の郊外では、ある若者が自撮りに熱中するあまり危険を顧みず、スマホを掲げて列車と自分が至近距離ですれ違う様子を撮ろうとしたところ、警笛を鳴らして近づく電車にそのままはねられてしまった。

自撮りによって引き起こされる悲劇は、後を絶たない。全インド医科学研究所がこのほど発表した統計データによると、2011年10月から2017年11月までの間に、自撮りが原因で死亡した人は世界で259人にのぼり、このうちインドで起きた事故は全体の60%を占め、世界首位という不名誉な結果となっている。

これまでの研究によると、人間というものは、鏡に写る自分と非現実の世界を組み合せた写真を好む傾向にある。インドの心理学専門家クマール氏は、「自撮りは、実は、ミラーリング(模倣)の延長である。人々が自撮りのことを大好きな理由はここにある。極めて高い所まで登って自撮りをする人や、命の危険を冒してまで自撮りをする人の目的は、世界の人々に、『自分は誰もが行ったことのない、あるいはごく少数の人しか行ったことがないゾーンに足を踏み入れている』ことを証明することにある。自撮りにのめり込んでいる人はみな、自分自身に対する肯定感を追求している。肯定感の追求は、『欠乏感』に源を発している。他者からの賞賛を得ることを通じて、自分自身を認めたいと思っているのだ」と分析している。

心療内科のラム医師も、「自撮りが好きな人は、大胆かつ普通の人とは違ったやり方で自分の成果を自慢したいと思っている。また、ナルシシズムも、一部の人が自撮りに熱中する一因となっている。だが、ナルシシズムは、人々を向こう見ずで冒険的な行為に駆り立てる性質を備えてはいない。ただ、自己価値感が不足しているゆえに自分を肯定する必要がある人は、危険な自撮り行為に走る可能性がある」と指摘した。(編集KM)

「人民網日本語版」2018年10月23日

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