中国卓球代表はワールドツアー・ジャパンオープンで「重傷」を負ったといえる。馬龍選手と劉詩■(■は雨かんむりに文)選手率いる中国チームは、男子シングルスと女子シングルスで日本チームに敗北した。日本の若きエース張本智和選手(14)が馬龍選手と張継科選手を打ち負かし、男子シングルスで優勝した。伊藤美誠選手(17)は世界ランク1位の王曼昱選手から勝利を収めた。人民日報海外版が伝えた。
中国代表は近年、ジャパンオープンの男子・女子シングルスで優勝を逃したことはなかった。今回、日本の若手選手2人が勝利を奪い取ったことは、中日卓球界の一騎打ちが激しさを増す前触れのようだ。
◆東京五輪の「予行練習」
今回のジャパンオープンは、日本チームに対する注目度の高さだけでなく、会場の雰囲気まで、2020年東京五輪に非常に近い状態だった。中国チームにとっては、このような試合はまさに予行演習としての価値があるといえる。中国チームはシングルス優勝を逃したが、これは日本チームの成長ぶりにも関係しているが、会場に集まったファンたちが醸し出すホームグラウンドという雰囲気にも関係している。
中国チームは先ごろ深センで行われた中国オープンの全種目で優勝した。今回は日本チームの「魔のホームグラウンド」であり、その影響は不可避だった。張本選手は優勝後、「接戦だった。危ない場面が何度かあったが、力強い応援をもらえた」と話した。最後のポイントを奪取すると、その場にうずくまり大声を出し、会場の雰囲気はさらに白熱したものとなった。2年後の東京五輪では、会場の雰囲気がさらに熱気に包まれることは間違いなく、中国チームにとっては侮ることができない戦いとなるだろう。
試合の経過を見ると、日本代表の実力も最大限に発揮された。張本選手は張継科選手との決勝で1、2セット目を落としたが、慌てることなく自分の戦術に従い、最後に逆転勝利を収めた。一方の伊藤選手は王曼昱選手との最終セットで8対10と後れを取ったものの、その後連続で4ポイントを取り、勝利を手にした。
日本チームの若手選手は近年、しばしば大きな試合において「ダークホース」となっている。平野美宇選手や張本智和選手、芝田沙季選手は東京五輪に向けた日本のエリート育成計画の成果だ。日本チームはもはや福原愛選手や石川佳純選手などのスターが牛耳る時代ではなく、若手選手が増えて、数の上でも質の上でも目に見えて向上している。中国チームにとって、東京五輪で雪辱を晴らそうとした場合、その道のりは平坦とは言えない。
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