書道と養生

人民網日本語版 2019年03月21日16:39

「書道」と聞くと学校での授業を思い出す人もいれば、カルチャースクールなどで学ぶ趣味として思い浮かべる人もいるかもしれない。しかし、書道を一種の健康法としてみた時、これまでとは全く違った書道を楽しむことができるかもしれない。今回は、中国書法家協会の劉金凱副会長が「書道と養生」について紹介する。

はじめに

現代の人々にとって、テンポの速い生活や夜を徹しての仕事、長時間座り続けたり、運動不足、そしてストレスなどが健康に悪い影響を与える主な原因となっている。そのため、栄養バランスの取れた食事と穏やかな心理状態を保つことが健康を保つことにつながると言える。

書道は中国の伝統芸術であるばかりか、心を穏やかに、ゆったりさせ、ストレスを緩和し、心身の調和を図り、エネルギーを蓄えることもできるため、人々の健康に大いに役立つ。

1.書道の練習と養生

体と脳を鍛える書道

書道は動と静が結合した有酸素運動と言える。練習前に机を拭き、墨をすり、紙や筆を準備しながらだんだんと心を静めていく。そしていざ書き始めれば腕の筋肉と神経を集中させるだけでなく、指、腕、肩、背中、腰、足も動かすことになり、課業を終えるとやや汗ばむほどで、身体の各器官が鍛えられ、体全体が伸び伸びとして心地よくなる。

また書道の手本は常に中国の典籍や詩歌で、初心者は繰り返し臨書する必要がある。そのためこうした手本を繰り返し鑑賞し、臨書していくうちに脳も鍛えられていく。

精神集中と気の練習となる書道

書道を練習することは脳と体を一体化させて、気を練習することになる。字を書く前には精神を集中させ、気を丹田にためて、雑念を払う。力と気を上手に使って初めて勢いと品のある作品を生み出すことができる。

精気を養い、心を穏やかにする書道

書道は精気や集中力を養い、気を整えるため、古来から書道家は長寿を保つ人が多い。また書道は書く人の精神や心の状態を整えるのに非常に役立つ。唐代の書家・柳公権が「心正しければ、筆正し」としているように書道を練習する過程は人間の人格を育て、心を鍛える過程だと言える。

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