<企画>1~5月の経済情勢に関するデータを発表 中国

人民網日本語版 2019年06月28日09:41

税関のまとめた統計によれば、1-5月の物品貿易の輸出入額は12兆1千億元(1元は約15.7円)に上り、前年同期比4.1%増加した。このうち輸出は6兆5千億元で同6.1%増加、輸入は5兆6千億元で同1.8%増加だった。

データをみると、同期の対外貿易は安定した増加傾向が続いた。世界経済と国際貿易の成長が鈍化する外部環境に直面しながら、中国はグローバル貿易により多くの確定性を注ぎ込んだ。同時に、中国の対外貿易発展の質が向上を続け、貿易方式がさらに最適化し、輸出市場がより多様化し、対外貿易の担い手となる民間企業の役割も絶えず強化された。

同期の対外貿易の輸出入には、一般貿易が急速に増加、かつ割合も上昇するという明確な特徴がみられた。中国の一般貿易の輸出入は7兆2500億元で同6.1%増加し、対外貿易総額の59.9%を占め、前年同期比1.1%上昇した。このうち輸出は3兆8200億元で同10.3%増加、輸入は3兆4300億元で同1.7%増加。輸出から輸入を差し引いた貿易収支は3917億8千万元の黒字で、黒字額は3.2倍に拡大した。

中国国内の投資家が今年1−5月に世界149カ国・地域の域外企業3115社に非金融類直接投資を行った。投資額は累計445億4000万ドル。

中国企業は1−5月に「一帯一路」(the Belt and Road)沿線51カ国に56億3000万ドルの新規投資を行い、同期の対外投資総額の12.6%を占めた。「一帯一路」沿線国における新規契約対外請負プロジェクトの契約額は469億3000万ドルで、同期の総額の60.3%を占めた。

対外投資構造の改善が続いている。中国の今年1−5月の対アフリカ投資は19.5%増、対欧州は18.9%増、対北米は2.7%増。対外投資は主にリース及びビジネスサービス、製造業、卸売・小売業、情報伝達などの分野に向けられている。一方、不動産、スポーツ及びエンターテインメント分野における対外投資の新規プロジェクトはなかった。

対外請負プロジェクトは大規模なものが多く、現地の発展をけん引し、互恵とウィンウィンを実現している。1−5月の対外請負プロジェクト新規契約額が5000万ドル以上のプロジェクトは、前年同期比13件増の287件にのぼった。

中国の今年1−5月の実行ベース外資導入額は前年同期比6.8%増の3690億6000万元(1元は約15.7円)で、伸び率が1−4月より0.4ポイント増加した。米ドル換算では3.7%増の546億1000万ドル。5月の実行ベース外資導入額は前年同月比8.5%増の638億3000万元で、米ドル換算では4.6%増の94億7000万ドル

■ 中国1-5月の米農産品輸入額が55.3%減少

今年5月には大口農産品の価格が全体として安定し、果物、豚肉、卵の価格は前年同期比上昇幅が大きく、米国からの主要農産品の輸入は大幅に減少した

5月の大口農産品価格は全体として安定し、果物、豚肉、卵の価格は前年同期比上昇幅が大きかった。同月に同部がモニタリングした果物6種類の平均価格は1キログラムあたり7.55元(1元は約15.6円)となり、前月比19.5%上昇した。豚肉価格の上昇幅が大きく、農産品小売市場での月平均価格は同24.71元で同26.6%上昇したが、直近の5年間の平均水準は下回った。卵の価格は2ヶ月続けて小幅に上昇し、農産品小売市場での月平均価格は同9.95元で同9.1%上昇した。

注目されるのは、5月には中国の農産品主要輸入先の構成が明らかに変化し、米国からの主要農産品の輸入が大幅に減少したことだ。1-5月、中国のブラジル、ASEAN、欧州連合(EU)などの国・地域からの農産品輸入は急速な伸びを維持したが、米国からの農産品輸入は急速に減少し続けた。中でもブラジルからの輸入額が前年同期の631億2千万元から761億9千万元に増えて20.7%増加した。米国からの輸入額は732億2千万元から327億3千万元に減って55.3%減少した。>>>

■ 5月の中国レアアース輸出は4月より16%減少

5月のレアアース輸出量は3640トンで4月より16%減少した。1-5月の中国レアアース輸出量は1万9265.8トンで同7.2%減少した。>>>

■ 5月の中国対外貿易には3つの「意外なこと」

▽意外なことに輸出が予想より好調だった

5月の輸出額は前年同期比7.7%増加し、伸び率は前月の2倍以上となり、市場の予想を明らかに上回った。5月の輸出回復傾向に牽引されて、1-5月の輸出額伸び率は1-4月を0.4ポイント上回った。

アナリストは、「中米の関税措置がエスカレートする状況の中でも中国の輸出が増加傾向を保ったのは、企業が多様な市場の開拓に努力したためであり、また中国の商品に強い競争力があったためだ」との見方を示した。

▽意外なことに輸入が大幅に減少した

5月には、輸入額が同2.5%減少した。米ドルに換算すると、同8.5%の減少で、2016年7月以降で最大の減少幅になった。

輸入額の大幅減少には3つの要因があったと考えられる。

第1に、比較の対象となる基数の効果がある。

第2に、貿易摩擦の影響を受けて、一部の大口商品の輸入量が大幅に減少したことがある。

第3に、マクロ経済になお下方圧力がかかっていることがある。

▽意外なことに対米貿易黒字が減少せず増加した

米国が中国からの輸入品2500億ドル(1ドルは約108.6円)相当分に追加関税をかけた現在の状況の中、外部では中国の対米貿易黒字が減少するかどうかに関心が集まる。しかし税関総署のまとめたデータでは、今年1-5月の対米貿易黒字は減少しないどころか、前年同期よりも11.9%拡大した。

これは中国の米国への輸出の減少幅が米国からの輸入の減少幅よりもはるかに小さかったためであることはすぐにわかる。1-5月の対米輸出額は同3.2%減少、対米輸入額は同25.7%減少だった。

中国商務部国際貿易経済協力研究院対外貿易研究所の梁明所長は、「中国が米国へ輸出する2千億ドル相当の商品のうち、その対米輸出額が当該商品の輸出額全体に占める割合が50%を超えるものは124品目にとどまる。これはつまり中国の輸出商品の大半は米国市場への依存度がそれほど高くなく、他の市場への切り替えが可能だということだ。その一方で、米国の中国からの輸入商品への依存度は相対的に高い」と述べた。>>>

 (編集JZ)

 「人民網日本語版」2019年6月28日

  

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