中国天気網はこのほど、気温は35度まで上昇するとして、「紫色レベルに達する暑さ・全国高温警報マップ」を発表した。北京青年報が伝えた。
これほどの猛暑が続くなか、家に引きこもる人が増え、フードデリバリーサービスが凄まじいともいえる活況を示しており、オンラインショッピングも増え、「ナイトタイムエコノミー」の人気も上昇しつつある。
〇家にこもって暑さ避け、料理もせず フードデリバリー注文が激増
猛暑が続いても、グルメに対する消費者の需要が衰えることはない。台所にエアコンをつけているような家庭はほぼ皆無であることから、猛暑がフードデリバリーと夜食の消費を刺激している。
あるネットユーザーは微信(WeChat)のソーシャル機能「モーメンツ(朋友圏)」に、「私がフードデリバリーを注文することにずっと反対していた母から、出前を注文しようと言い出した!猛暑によって人がどれだけ変わるかが良く分かった」と届けられた食事の写真と共にこのような文を添えて投稿した。外は灼熱の天気で、多くの人が家に「ひきこもる」ことを選択している状況では、食事の問題は、出前を注文する以外に解決方法はない。あるフードデリバリーの男性宅配員は、「最近、昼に20件以上の注文を受ける。これは、涼しい時期の1日の受注量に相当する」と話す。
フードデリバリーサービス「Eleme」によると、北京エリアのフードデリバリー件数は、この2週間で4%増加した。猛暑は利用者が注文する時間帯にも影響を及ぼしている。この2週間の各時間帯の注文件数の変化を見ると、昼食と夕食の時間帯に、外食をしないで、家でフードデリバリーを注文する消費者がますます増えている。
〇飲食店は午後11時でも「満席」
フードデリバリーを選ぶ以外に、食事をとる時間帯を夜遅くにずらす人もいるため、街をそぞろ歩く人の時間帯も、それにつれてずれ込んでいる。
「昼間は暑いので、夜になってから子供を連れて外出して、少し運動する」と話すのは午後9時、アイスホッケーの用具一式を手にした保護者。彼は最近いつも、子供と夜にアイスホッケーを楽しんでいるという。
27日夜、オフィス街付近にある多くの飲食店では、午後7時以降も満席のままだった。
人気のある北京の老舗羊肉のしゃぶしゃぶレストランの責任者は、「この2日間、夜は時間通りに閉店できない状態だ。もともとの閉店時間は午後10時だが、今週は午後11時まで営業時間を延長しても、客に閉店を促さなければならないほど」だとし、一部の店では、午前1~2時まで営業、あるいは24時間営業を行っているところもあり、午後11時の段階では、「満席」状態ということもしばしばなのだという。
〇「クール宅配」サービスで自宅までコールドチェーンが延伸
気温の上昇に伴い、消費者の好みにも変化が生じている。「Eleme」の統計データによると、腸粉や鉢鉢鶏などの冷たいサッパリした料理の注文件数が前週比でかなり増えている。また、冷たいドリンクや涼皮、サラダといった暑さを和らげる食品も気温の上昇につれて、ますます人気が高まっている。
勢いに乗じて「クール宅配」サービスを打ち出した企業もある。「盒馬鮮生」の宅配員は、「今年は、スイカのクール宅配サービスをはじめて打ち出した。利用客は直接オンラインで発注し、キンキンに冷えたスイカを手にすることができる。北京エリアでは、盒馬鮮生各店はいずれもクール配送サービス対象地域を設けており、スイカのほか、各種ドリンクやビールなども配送する。スピード商品仕分けと全行程コールドチェーンの力を借りて、こうした暑さを和らげる商品を利用客に速やかに送り届けることができる」としている。
食事だけでなく、避暑を目的として外出するという方法を選ぶ人も多く、日焼け止め商品のオンライン購入量も大幅に増加している。
蘇寧電器のビッグデータによると、7月14日から22日まで、UV関連製品6種類の前年同期比販売量は、日焼け止めクリームが421%、UVカット服が329%、UVカット製品が109%、日傘が223%、サングラスが313%、日よけマスクが162%、それぞれ増加した。またリップクリームまでUV効果のある製品が販売されている。金華地区では、電動自転車に装着する日よけカバーの販売量が241%増加した。(編集KM)
「人民網日本語版」2019年7月29日