中国の外貨準備高は世界の30%近く占める データ初公開

人民網日本語版 2019年07月29日13:13

国家外貨管理局がこのほど発表した「国家外貨管理局年次報告(2018)」は、外貨準備の経営業績、通貨構造などのデータを初めて公開した。同局の王春英報道官(チーフエコノミスト)は、「外貨準備の経営管理状況を一層明らかにすることは、中国の対外開放の全方位的拡大というニーズに合致するものであり、国際社会が中国の経済金融に寄せる信頼感を高める上でもプラスになる」と述べた。人民日報海外版が伝えた。

中国の外貨準備は常に「安全、流動、価値の維持・ 向上」を経営目標とし、中核的機能は国際収支のバランスと相場の安定を維持し、国家の金融の安全を維持することで、長期的で安定した経営と利益を実現し、利益率は世界の外貨準備管理機関の中で好調な水準にある。同報告によれば、中国の外貨準備の2005年から14年までの10年間の平均収益率は3.68%だ。国際金融機関(IMF)の18年の統計では、中国の外貨準備高が世界の外貨準備高に占める割合は30%に迫ったという。

王報道官は、「中国の外貨準備は常に多元化と分散化の投資理念を堅持し、市場の状況に基づいて通貨構造と資産構造を柔軟に調整し、最適化を続け、異なる通貨や異なる資産の種類の間にみられるこちらが好調になればあちらが不調に陥るといった関係性を利用して、全体的な投資リスクをコントロールし、外貨準備の価値の維持・向上を保障する。具体的な通貨構造については、中国経済貿易の持続的な発展にともない、外貨準備通貨の構造がますます多様化しており、世界の外貨準備の平均レベルよりも分散している。これは中国の対外経済貿易の発展と国際決済の要求に合致するとともに、国際的な外貨準備通貨の構造多様化のトレンドにも一致するものであり、中国の外貨準備の為替リスクを引き下げる上でもプラスになる」と述べた。

中国は今や世界一の金生産国であるとともに、金消費大国でもある。18年末現在の金準備高は1852トンに達して、世界6位だ。

王報道官は中国が金準備を増やしている主な原因について、「金準備は常に各国の国際準備通貨の構造多様化における重要な部分だ。金には金融ツールや商品などさまざまな属性があり、国際準備通貨の組み合わせの総合的なリスクと収益の特徴を調節し最適化する上でプラスになる。私たちは長期的で戦略的な視点から出発し、ニーズに基づいて国際準備通貨の組み合わせと配置を動的に調整し、国際準備通貨の安全、流動、価値の維持・向上を保障する」と説明した。(編集KS)

「人民網日本語版」2019年7月29日

  

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