「中国天文年暦」によると、11月22日午後10時59分、冬の2番目の節気となる「小雪」を迎える。「小雪」は雪が降り始める時期とその程度を表しているものの、気候概念の1つに過ぎず、必ずしも雪が降るとは限らない。ただ次第に「雪の季節」の幕が開くことを知らせる節気となっている。この時期、人々が最も待ち望むのが降雪なのだ。
「小雪」に食べるもの
燻製肉。「小雪」を過ぎると、気温は急激に下がり、天気も非常に乾燥するようになり、臘肉(燻製肉)を作るのに最も適した時期となる。この時期、多くの農家では、腸詰めや臘肉を作り始める。そしてこうした燻製肉が最もおいしくなり食べ頃を迎えるのが、ちょうど春節(中国の旧正月、2020年は1月25日)の頃。燻製の豊かな香りは、故郷を思い出させてくれるだけでなく、中国人にとって忘れがたい春節のシンボルのようなものなのだ。
糍粑(もち)。糍粑は、蒸したもち米をついて、粘りを出して作った日本の餅のような食べ物。南方の人々は、旧暦10月に糍粑を食べることを好む。もっちりとしたやわらかい食感のこの食べ物は、寒い冬に食べると体を温める効果もあり、お腹も心も満足に。また糍粑には、「吉祥(めでたい)」意味も込められており、豊作と一家団らんを象徴している。
漬物。「小雪」の頃になると、霜が降りやすくなる。霜に覆われた野菜はしんなりしてしまうため、人々は通常この時期の野菜を漬物し、新鮮な野菜が手に入りにくくなる冬場に食べる。通路には漬物を入れた大きな漬物かめが並べられ、軒下には干した野菜がずらっとぶら下がっている。こんな光景はいずれも、暖かな冬の日のイメージとして、私たちの脳裏に刻まれている。
「小雪」の天候
中央気象台は21日から、寒気が新疆北部と内蒙古(内モンゴル)に入り込み、気温の低下と雨と雪を伴った天気になると予想している。また23日から25日にかけて、寒気は東に移動し、中東部地域の広い範囲で雪や雨が降り、気温が低下するとみられる。外出を予定している場合は、事前にしっかり計画を立て、風や寒さに対する対策をしっかりしたほうがよい。(編集KM)
「人民網日本語版」2019年11月22日