「北京大卒の秀才」が豚肉売って年商18億 「学問」は有用?それとも無用?

人民網日本語版 2019年11月20日13:43

北京大学を卒業し、豚肉を売る仕事に就いて話題となっていた当時の陸歩軒さん。

「北京大卒で豚肉を売る秀才」、「億万長者」、「ネット有名人」、「豚肉ブランド創始者」これらは陸歩軒さんの持つさまざまな顔だが、彼に常について回るのはやはり何といっても「北京大学」という大学名だ。なぜなら彼は、「北京大学を卒業しながら豚肉を売る仕事に就いた」ことで、一気にその名を世間に知らしめたからだ。このことは陸さんにとって長い間極めて神経に触る話題だったが、今ではそのモヤモヤは完全に吹き飛んだという。そして陸さんは、「今はまさに名実ともに豚肉を売ってビジネスをしていると言えるし、むしろこの仕事を恥じるところか、誇りにさえ感じている」とした。揚子晩報が伝えた。

〇豚肉ブランドの年商は18億元、「陸歩軒現象」が再び話題に

今年の「ダブル11(11月11日のネット通販イベント)」期間中、かつて大きな話題を集めた「北京大卒で豚肉を売る秀才」こと陸歩軒さんが、再び世間の注目を浴びることになった。「20年経ってもまだ豚肉を売る北京大卒の食肉処理業者の年商は18億元」というニュースが、2日連続で「記事検索」のホットワードとなり、16年前に大きな議論を巻き起こしたこの人物が再び人々の「話題の人」となった。

2003年に中国の多数のメディアが、「北京大卒ながら長安で豚肉を売る秀才」と題した記事を次々と掲載し、陸さんをめぐる状況について報じた。この「陸歩軒現象」をきっかけに人々は就職に対する観念や人材の基準、社会的な配分といったさまざまな問題を深く考えるようになった。さらには、「小卒だろうが北京大卒だろうが就くのは同じく豚肉を売る仕事」という問題について多くの人が議論を交わした。

それから16年の月日が経ったが、陸さんは今でも豚肉を売っている。だが彼はすでに「小さな肉屋の店主」から、「華麗なる転身」を遂げ、高級豚肉ブランド「壹号土猪」の共同創始者となり、そのブランドチェーン店は、二十数都市に展開し、店舗数も約2千店まで増えた。現在、同社はさまざまな製品ラインナップを揃えており、生産・販売いずれも自社で行い、その年商は18億元に達している。

面白いのは、こうした内容が報じられると、ネットにおける意見に極めて大きな変化が生じ始め、16年前と比べて全く違う反応が見られたことだ。

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