1日に行われた2019成都卓球男子ワールドカップ(W杯)決勝で、中国の樊振東選手が4対2で日本の張本智和選手を破り、3度目のW杯チャンピオンに輝いた。中国新聞網が伝えた。
1位の表彰台に登った樊選手に金メダルを授与したのは、中国卓球協会の劉国梁主席だった。劉主席は樊選手の頬を軽く叩き、「よくやった!来年もこの調子で!」と声をかけた。
劉主席の言う「来年」というのはもちろん2020年のことであり、来年行われる最も重要な試合は東京オリンピックだ。劉主席が言わんとしているのは、樊選手に今やほとんど日本の男子シングル王者となった張本選手をこの日のように破り、表彰台の一番高いところに立ってほしいという意味であることは想像に難くない。
2016年のW杯で、19歳の樊選手は4対1で許昕選手を破り、プロとして初めて世界三大大会のシングルスで優勝。2018年には4対1でドイツのボル選手を破り、再びW杯のチャンピオンになった。
今回またもW杯を制した樊選手はトップ・シード選手として参戦し、ベスト8を決める決勝トーナメント1回戦では4対0でオーストリアのハーベゾーン選手に勝ち、準々決勝で4対1でドイツのボル選手を下し、準決勝では4対0で中国台北の林昀儒選手に勝利。そして決勝では4対2で日本の張本選手に逆転勝ちし、連覇を成し遂げた。
W杯での3回の優勝について樊選手は、「どの優勝も違う。最初のころは自分が相手に立ち向かっていったが、今では自分より年下の選手が自分に立ち向かってくる。自分としては、メンタルをいい状態に保たなければならないと思っている。今日は準決勝の林選手との試合でも、決勝の張本選手との試合でも、この点をうまくやれたと思う。比較的平常心でいられた」と率直に語った。
今回のW杯では、若い張本選手と林選手の活躍が目立った。2人は中国卓球界の名選手でオリンピックや世界選手権、W杯など主要大会すべてで優勝経験のある馬龍選手にそれぞれ4対2、4対3で勝ち、最終的に張本選手が2位、林選手が3位となり、個人としてこれまでで最高の成績を収めた。彼らは間違いなく中国卓球界にとって東京オリンピックでの手ごわいライバルとなり、さらには今後しばらくの間も主要なライバルとなるだろう。(編集AK)
「人民網日本語版」2019年12月2日