世界卓球で全5種目を制覇した中国代表チーム(撮影・楊敏)。
2019世界卓球選手権大会ブダペスト大会(2019世界卓球)は28日、ハンガリーコンベンションセンターで閉幕した。2020年東京五輪前の最も重要な大会となった同大会で、中国は、全5種目(男子シングルス、女子シングルス、男子ダブルス、女子ダブルス、混合ダブルス)で金メダルを獲得した。混合ダブルスで許昕/劉詩雯ペア、女子シングルスで劉詩雯選手、男子ダブルスで馬竜/王楚欽ペアが優勝を果たしたことに続き、再び、男子シングルスで三連覇の馬竜選手、女子ダブルスで孫穎莎/王曼昱ペアが、2個の金メダルを追加した。馬竜・劉詩雯の両選手は、それぞれ2種目で栄冠を勝ち取った。広州日報が伝えた。
2019世界卓球は、4月21日から28日までハンガリー・ブタペストで開催された。中国は計5種目の金メダルを狙い、男性・女性各6選手を派遣し、指導チームは男女シングルスと混合ダブルスというオリンピック3種目を重視して絶対エースを布陣したが、男子ダブルスと女子ダブルスには最強の陣営を敷いたわけではなかった。
中国チームが今大会で達成した全種目制覇は、2011年ロッテルダム世界卓球以来の快挙となった。世界卓球界の発展を推進するため、中国は「強い狼(ライバル)」を養成する目的でコーチを各国に派遣する「養狼計画」を展開し、ダブルス3種目にはトップ選手を出場させず、さらには協会を超えた組み合わせを試みた。
中国卓球協会の劉国梁会長はブタペストに赴く前に、「今回の世界卓球は、中国が2020年東京五輪に備える上で極めて重要な大会となる。男女シングルスと混合ダブルスという五輪3種目では、最強の陣営を敷いた。この3種目では、必ず金を獲得しなければならない。5種目に対する力の入れ具合に偏りがあるのは、五輪戦略を考慮したことによるもので、男子ダブルスと女子ダブルスの金メダルはできれば獲得したいが、他の3種目に万全を期すという前提があってのことだ」と話した。