中国国務院共同対策メカニズムは今月17日午後、記者会見を開き、新型コロナウイルス感染の検査や治療の効率向上、臨床薬物試験の進展、医療従事者に対するケアなどをめぐる、メディアの質問に答えたほか、健康に関する知識を紹介した。人民日報が報じた。
【全国からすでに医療従事者約3万2000人が湖北省へ】
現在、29省(自治区、直轄市)並びに新疆生産建設兵団と軍隊指揮系統からすでに、合わせて医療従事者約3万2000人が湖北省武漢市に支援に向かっている。主に、呼吸器系や感染症、ICUなどを専門とする医療従事者のほか、多数の看護師チームも含まれている。
【新型肺炎は免疫力頼み?予防も治癒も可能】
現在流行しているのは新型のコロナウイルス感染による肺炎であるが、その予防と治療は可能だ。
治癒して退院した患者の状況に対する分析からすると、約90%が軽症で、残りの約10%が重症または重篤患者となっており、発症から感染確認までにかかる時間は平均4.95日となっている。
【抗マラリア薬が新型肺炎治療に一定の効果】
中国科技部(省)や衛生健康委員会、薬品監督管理局などは今月15日、共同でオンライン専門家会議を開いた。鐘南山院士がこの会議のグループ長を務めた専門家グループは最終的に、抗マラリア薬のChloroquine Phosphateが新型コロナウイルス感染による肺炎の治療に一定の効果があるという認識で一致した。
【現時点では、核酸増幅検査が新型コロナウイルス感染を確認する上で『最も確かな基準』】
核酸増幅検査自体はとても安定性がある検査で、感染していても、ウイルスが検出できなかったり、「陰性」となるケースがある主な原因は、感度の問題とみられている。また病状という面から考えた場合、ウイルスの量が少ないため、呼吸器からは検出されないケースも考えられる。もちろん、サンプルを取る方法に問題があるケースもある。現在、核酸増幅検査は、新型コロナウイルス感染を確認する上で「最も確かな基準」であり、この検査で「陽性」となった場合のみ感染と診断される。衛生健康委員会は現在、検査の感度や特異性を向上させるための難題突破に取り組んでいる。
【血漿治療は臨床ですでに優れた効果見せる】
治癒した回復中の患者から採取した血漿を、重症や重篤患者に投与するのは非常に有效で、重要な手段となっている。臨床において実際に患者に投与し、すでにとても優れた効果が得られている。
【血漿採取と通常の献血の違いとは?】
まず、対象が異なる。現在採集しているのは、新型コロナウイルスに感染して治癒した患者の血漿。そのような血漿にしか、新型コロナウイルスウイルス感染を効果的に治療できる総合抗体が含まれていない。
次に、血漿だけを採取し、全血を採取するわけではない。通常の献血は、赤血球や血小板を含む全血を採取する。今回は血漿だけを採取する成分献血で、血漿だけを取り出し、残りの血液は再び患者の体内に戻す。
また、通常の検査のほかに、新型コロナウイルスの核酸増幅検査も行う。(編集KN)
「人民網日本語版」2020年2月18日