海外の感染拡大は中国経済への「2回目の打撃」になるか?

人民網日本語版 2020年03月05日13:50

写真は3月1日、河北省広宗県にある万怡自転車有限公司の生産現場で、作業員が日本から注文を受けた製品を組み立てている様子。

中国では新型コロナウイルスによる肺炎への対策が積極的な成果を上げており、社会や生産は徐々に秩序を取り戻しているが、海外では感染が拡大を続けている。再び立ち上がりつつある中国経済が「2回目の打撃」を受けるのではないかと懸念せざるを得ない状況だ。中国新聞社が伝えた。

北京時間の3月4日午前10時現在、中国以外の国で新型肺炎への感染が確認された人は累計1万2千人を超え、海外での患者数の増加ペースは何日も続けて中国のペースを上回った。

ウイルスがあちこちに広がり、経済への影響もじわじわと拡大する。中国人民大学重陽金融研究院の劉英研究員は、「感染症はグローバルな貿易、消費、投資のすべてに目に見える影響を与えることになり、今後はより多くの国が厳しい措置を取って人の移動を制限するとみられ、投資の予測もますます不安定なものになる」との見方を示した。

経済協力開発機構(OECD)は、2020年上半期のグローバル経済成長は急激に鈍化すると警告するとともに、通年の成長率予測を2.4%に下方修正した。世界貿易機関(WTO)の予測では、グローバル物品貿易は今年第1四半期も弱い状態が続き、感染症の影響でさらに弱まる可能性があるという。

こうした状況の中、「感染症が世界の総需要を低下させ、中国の外需が激減するリスクがある」という分析が出てきた。中信証券の諸建芳チーフエコノミストはこれについて、「そうしたマイナス影響は確かにあるが、中国経済への打撃を過大評価するべきではない」との見方を示した。

一方で、輸出と輸入の状況の変化は普段は高度にかみ合っていて、中国の物品貿易の黒字の減少幅が輸出そのものの減少幅を上回ることはない。また一方で、海外の生産が感染症の影響を受ける中、各方面が代替効果により中国への輸出ニーズを増やしており、これも世界の総需要の減少がもたらす打撃を部分的に相殺することになる。

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