感染症の試練に直面、グローバル化はどこへ向かうか (2)

人民網日本語版 2020年03月31日10:34

清華-カーネギーグローバル政策センターの唐暁陽中国側代表は、「現代の産業発展を支える根本的な原動力は持続的な専門化、持続的な分業と市場交換であり、よってグローバル化を通じてパイを大きくする原動力は変わらず、グローバル化が生産力発展の推進力であるという事実も変わらない」と述べた。

日本の元財務大臣政務官の伊佐進一衆院議員は、「人やモノが自由に流動できれば、人々はより大きな恩恵を被るようになり、これはとどめることのできない時代の流れだ。同時に、世界各国が共同で直面する課題もますます多くなり、一国だけの力で解決することは絶対に不可能で、世界の力を結集してはじめて対処することが可能になる」との見方を示した。

協力こそが抜け出す道になる

グローバル化は歴史的な流れであり、各国は国のドアを閉めて発展するわけにはいかない。新型肺炎が世界に蔓延する事実が示すように、世界的な挑戦が訪れた時に、一つのの国が自分だけうまく行くというわけにはいかない。こうした状況の中、各国の協調と協力を強化し、グローバルガバナンスシステムを整備することが、必然的に求められることであり、また抜け出すための唯一の道になる。

伊佐氏は、「世界各国は大局の意識を持ち次のような共通認識に達成するべきだ。もしも各国が自分たちの利益だけを考えるなら、どの国も必ずより大きな損失を被ることになる」と述べた。

今回の感染症に対処する過程で、中国は常に速やかに国際社会に情報を伝え、少しも留保することなく関連状況を国際社会と共有した。また感染が拡大する国をできる限り支援して、国際社会に広く評価された。中国が提起した人類の運命共同体の理念も国際社会が感染症に共同で対処する過程でますます評価された。

モスクワ国立国際関係大学(MGIMO)のワシリー・カシン首席研究員は、「新型肺炎が蔓延する状況の中、人類の運命共同体の理念は世界の多くの国の経済、社会、感染症対策をめぐる政策を推進する上で重要な役割を発揮できる」との見方を示した。

「グローバル化」概念の提唱者の1人で、英国社会科学アカデミー会員のマーティン・オルブロウ氏は、「感染症や気候変動といったグローバルな危機は人類がお互いに依存し合い、緊密に連携していることを明らかにし、人類に協力・共有、人類の運命共同体構築の必要性を認識させた。新型肺炎など重大な公衆衛生上の緊急事態に対処するには全人類の集合知と協力が必要であり、人類の運命共同体構築の必要性を際立たせなければならない」と述べた。(編集KS)

「人民網日本語版」2020年3月31日

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