7月7日から7月10日にかけて、中国大学統一入学試験(通称「高考」)が行われ、北京市では4万9225人の受験生が試験を受けるとみられている。今年の高考は、「新型コロナウイルス感染状況」と「新たな受験方式」という2つの試練に直面している。北京日報が伝えた。
29日、北京市の新型コロナウイルス感染症予防・抑制に関する記者会見で、北京市委員会教育工作委員会副書記は、「今年の高考では、すべての試験関係者は試験の前にPCR検査を受け、受験生は全員試験前に健康状態を観察する必要がある。試験の際には、1つの試験場で試験を受ける受験生の数を30人から20人に減らし、受験生は試験中ずっとマスクを着用する。試験期間中、急な発熱など特殊な状況が発生した場合は、評価判断のうえで、予備の試験場での受験に切り換える」と説明した。
7月1日からオンラインで受験票の印刷が可能に
今年の高考は、北京市で初めて新たな受験方式で行われ、受験生は初めて受験科目を選択することができるようになっている。試験期間は4日間に延長。7月7日から7月8日が統一試験期間となり、試験科目は国語(中国語)、数学、外国語。7月9日から7月10日は普通高校学業レベル等級性試験で、試験科目は思想政治、歴史、地理、物理、化学、生物の6科目。受験生はこの中から3科目を選択して受験できる。
また7月1日から、受験生は北京教育考試(試験)院のウェブサイトに登録し、受験票を印刷することができるようになる。
コロナの影響で特殊な状況にある受験生は予備試験場で受験
今年の高考では、北京市は17の試験区、132の試験会場(学校)、2867の試験場を設けている。試験会場となる学校にはすべて衛生保健当局か疾病予防管理機関から派遣された副試験官を1人つき、感染予防・抑制面の通常業務と突発的な事態への処置に当たる。
今年の高考では、1つの試験場で試験を受ける受験生の数を30人から20人に減らしている。1つの試験区に1ヶ所から3ヶ所の予備試験会場(学校)を設け、試験前に体調がすぐれない、集中医学観察中、自宅観察中あるいは居住する団地が閉鎖管理中といった状況にある受験生が試験を受けられるよう事前に手配する。
集中医学観察中の受験生に対しては、各区が専用車両を手配して試験会場まで送り届け、全過程において閉鎖管理を行う。
試験場では合理的にエアコンを使用
試験場内では合理的にエアコンや扇風機を使用し、受験生が快適に試験を受けられる環境を整える。予備の試験会場や試験場では中央空調システムは一律使用しない。
保護者が試験会場への送迎のために集中する事態を避けるため、今年の高考の各試験会場には待合スペースを設けない。
試験が間近に迫り、受験生の焦る気持ちをやわらげるために、各区・各学校では受験生の心理的な指導を行い、担任教師や各科目担当教師は受験生一人ひとりとの面談を行うことを予定している。(編集AK)
「人民網日本語版」2020年6月30日