7月13日0時から24時にかけて、31省(自治区、直轄市)と新疆生産建設兵団で新たに確認された新型コロナウイルス感染者は3人で、いずれも海外からの輸入症例(上海市)となっている。また、新たな死者、新たに感染が疑われた人はいずれも0人だった。北京市では、8日連続で新規感染者数が0人だった。
「中国では二度と武漢ほどの深刻な状況は起きない」との予想
中国国内で、秋から冬にかけて、新型コロナウイルス感染拡大の第二波はやって来るのだろうか?湖北省武漢市で起きたような爆発的流行が再び起きる可能性はあるのだろうか?
中国疾病予防管理センターの疫学首席専門家・呉尊友氏は12日の「秋・冬の新型コロナウイルス感染拡大をいかに防ぐか」をテーマにしたフォーラムで、「現時点で、世界では引き続き高い水準で感染が広がっており、これがベースとなり、冬になれば、状況はさらに悪化すると判断している」との見方を示した。
中国では、北京市の新発地市場や武漢市の華南市場で発生した原因不明の集団感染や輸入症例が局地的に伝播、拡散を引き起こしているため、感染状況は依然として予断を許さない状況だ。ただ、総合的に判断すれば、秋から冬にかけて、感染が拡大したとしても、中国では武漢ほどの深刻な状況は二度と起きないだろうと見られている。
長期戦の覚悟を
フォーラムでは、英オックスフォード大学医学院のテニュアで、疫学専門家の陳錚鳴氏が「新型コロナウイルスをめぐっては、二つの基本な科学的判断をしている。1つは、このウイルスが消失することは不可能で、長期的な持久戦になるため、ウイルスと共存し、長期戦を覚悟しなければならない。2つ目は、中国の経験は、このウイルスは予防、封じ込めが可能であることを教えてくれている。今年の秋から冬にかけて大きな山場となる」と指摘した。
また、「日本やオーストラリア、イスラエルなど一部の国は、封じ込めに一旦成功したものの、規制を緩和したとたん再流行している。また、英国も先週、規制を全面的に解除した。そのため必ず再流行すると、私は考えている。北京の経験は非常に重要で、どのようにして小さな火が燃え広がらないようにするかについて、各国は北京の封じ込め対策から非常に貴重な経験を得ることができる」との見方を示した。(編集KN)
「人民網日本語版」2020年7月14日