10月10日に撮影されたシロハラハリオアオバト(撮影・銭程)。
国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストに入っているシロハラハリオアオバトがこのほど、雲南省の無量山国家級自然保護区南澗管理保護局の鳳凰山鳥類環志(標識調査)ステーションで観測され、鳥類専門家の注目を集めている。新華社が報じた。
中国全国鳥類環志センター副主任の張国鋼氏は、「主に東南アジアに分布しているシロハラハリオアオバトが中国で観測されたのは今回が初めて。1羽で長距離を飛行して来た可能性もあるし、気候や生息地の環境の変化などが原因で、同種の群れが北に移動している可能性もある。今後も追跡観測が必要だ。シロハラハリオアオバトはIUCNのレッドリストで低危険種(LC)に指定されており、個体群は減少傾向にある。主にラオスやタイ、ベトナムなどに分布している」と説明する。
鳳凰山鳥類環志ステーションの職員は10日、このシロハラハリオアオバトを詳しく調べ、健康状態が良好であることを確認した上で、午後6時25分に足環を付けて放鳥した。
10月10日に撮影されたシロハラハリオアオバト(撮影・銭程)。
同ステーションは、中国西南地域で重要な渡り鳥が通過する地域にある。雲南無量山国家級自然保護区南澗管理保護局は、1999年から鳥類の標識調査を行っており、これまでに、282種の6万羽以上に足環を付けて放鳥してきた。そして、中国の渡り鳥の研究、モニタリングに大量のデータを提供してきた。(編集KN)
「人民網日本語版」2020年10月17日