10月27日0時から24時にかけて、新疆維吾爾(ウイグル)自治区(新疆生産建設兵団を含む)で新たに確認された新型コロナウイルス感染者は22人(いずれも無症状感染からの発症)、無症状感染者は19人(10月27日24時現在の無症状感染者は計161人)で、いずれも喀什(カシュガル)地区疏附県からの報告となっている。
新疆カシュガル地区で全員PCR検査が完了
10月27日17時の時点で、カシュガル地区で検査が必要とされた計474万6500人について、すでに全員のPCR検査が完了している。疏附県で183人が陽性となったのを除き、カシュガル地区のその他の県・市が全員に対して行ったPCR検査の結果は全て陰性だった。
カシュガルとウルムチのウイルス相関性を排除
カシュガル地区衛生健康委員会委党組書記の李林玉氏によると、27日17時の時点で、すでに確認された疏附県の無症状感染者には、これまでに確認された感染疑い例、感染者、発熱患者との接触は見られず、またコールドチェーン物品や野生動物との接触もないため、現在も感染ルートの特定作業が進められている。
専門家チームはすでに確認された無症状感染者の検体ウイルスに対し全ゲノム分析を行った後、疏附県の感染拡大と7月のウルムチでの感染拡大との相関性をすでに排除しており、現在、関連の疫学調査が続けられている。
感染ルート特定が現在の難点
元中国疾病予防管理センター流行病学チーフサイエンティストの曾光氏は27日、「環球時報」の取材を受けた際、「今回の感染拡大で残されている難点」について、「そのうちの一点は、感染ルートを特定するのが非常に難しいという点だ」と述べた。曾氏は、「今回のカシュガルでの感染拡大の患者は主に無症状感染者で、その感染ルート特定は症状のある患者間の感染ルート特定よりかなり難しい。症状が出ている患者であれば、発症の時期によって、誰が先に発症し、誰が後だったのかがはっきり分かり、感染ルートを特定できる。しかし無症状感染者については、誰が先に感染したかが分からず、疫学調査で分析するしかない。その難度は非常に高い」と述べた。武漢大学医学部ウイルス研究所の楊占秋教授も同様の見方をしており、「今回の感染拡大が新たな国内での流行なのか、他の地域から持ち込まれた輸入型感染なのかは、今のところまだはっきりしない。この問題をはっきりさせて初めて、感染拡大抑制の主導権を本当の意味で握ることができる」と述べた。(編集AK)
「人民網日本語版」2020年10月28日