中国人民銀行(中央銀行)の劉国強副総裁は23日、人民元レートの問題について、「現在、中国の外国為替市場は自主的にバランスを取り、人民元レートが市場によって決まり、レートへの予想が安定している。将来の人民元レートの動きも引き続き市場の需給と国際金融市場の変化によって決まり、双方向の変動が常態になるだろう」と述べた。中国新聞社が伝えた。
劉氏は、「今年に入ってから、人民元レートは上昇も低下もあり、双方向に変動し、合理的でバランスの取れた水準で基本的安定を保った」と振り返った。
人民元は今年初め短期的に低下した後、再び変動しつつ上昇するトレンドに移った。5月21日の人民元の対米ドル基準値は1ドル=6.4300元(1ドルは約108.9円、1元は約16.9円)となり、前取引日に比べて164ベーシスポイント上昇した。
劉氏は、「人民銀行は市場の需給を基礎とし、通貨バスケットを参考にして調節を行なう、管理された変動相場制を有している。この制度は現在と未来の一定期間において中国にふさわしいレート制度の配置だ。人民銀行は予想の誘導効果を重視し、レートのマクロ経済調節と国際収支の自動安定装置としての役割を発揮させ、人民元レートの合理的でバランスの取れた水準での基本的安定を維持する」とした。
中国国務院金融安定発展委員会はこのほど開催した第51回会議で、金利・レートの市場化改革をさらに推し進め、人民元レートの合理的でバランスの取れた水準での基本的安定を維持するよう求めた。(編集KS)
「人民網日本語版」2021年5月24日