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新型太陽光発電スマート窓、採光を自動調節

人民網日本語版 2021年07月01日11:07

太陽光の強弱により自動的に明るさを調節し、室内の採光を改善する。さらには熱い直射日光の温度を9度以上下げる。あなたはそんなスマートな変色窓を見たことがあるだろうか。南京工業大学が20日に明らかにしたところによると、中国科学院院士の黄維氏、南京工業大学教授の秦天石氏率いるチームによるこの最新の研究成果が、オープンアクセスジャーナル「ネイチャー・コミュニケーションズ」にオンライン掲載された。科技日報が伝えた。

秦氏によると、従来の太陽電池材料と異なり、この新型透明太陽光発電層材料は可視光を吸収しない。そのため見た目は一般的なガラスのようだが、人が目視できない紫外線を吸収し、そのエネルギーを電気エネルギーに変換する。これによりエレクトロクロミック層材料を駆動し、スマートな変色を実現する。

外部電気回路とつながる従来の太陽電池駆動型のエレクトロクロミック窓の構造と異なり、この全透明太陽光発電層を採用する一体型スマート窓は層状構造を採用し、太陽光発電層と変色層をサンドイッチのように2枚の導電性ガラスの間に挟むことで、100%の有効空間利用率を実現している。

注目すべきは、このスマート窓の彩度と忠実度には96にのぼる演色評価数、30%を上回る平均可視光コントラスト比があり、そして日照の異なる強度に対する自己適応性を持つことだ。

論文の筆頭著者で、博士課程の劉有氏は「自己適応性とは、スマート窓が日照の強度に基づき深みの異なる色を表示し、天気に応じて室内の採光を調節することだ。晴れであれば、スマート窓は屋外の強い日差しを少なめに取り込むことで、眩しくならないようにする。曇りであれば日差しを完全に取り込み、室内の照明の需要を満たす」と述べた。

「現在すでに太陽光発電変色装置の試作品を作っている。1万回にわたるスイッチ試験後、同装置の平均可視光コントラスト比は初期設定値をほぼ維持し、スマート窓の性能が安定することを証明した」。劉氏によると、同成果は建築、自動車、高速鉄道、航空機などの分野で高い将来性を持つ。また現在のエレクトロクロミック鏡と比べると、同太陽光発電変色装置は反応時間がより短く、ダイナミックレンジがより広い。防眩ゴーグル、パイロットのヘルメット型ディスプレイなどの先端分野でも応用の潜在力を持つ。(編集YF)

「人民網日本語版」2021年7月1日

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