スマート物流、作業をより高効率に生活をより便利に

人民網日本語版 2021年08月12日11:20

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全国宅配業界の宅配便取扱件数は65億9千万件を超え、1日あたりの最高処理件数は4億件を超えた――今年の年に一度のショッピングイベント「618」で、再び消費ラッシュが起こった。大勢の消費者が気づいてうれしく思ったのは、以前のような注文件数の急増による宅配業界の「物流クライシス」が今回はほぼ発生せず、「前の晩に注文すれば、今日の朝届く」のが普通になったことだった。人民日報が伝えた。

宅配便の処理件数は膨大だが、一体どうやって迅速に送り届けているのだろうか。その背後では、スマート物流の役割が欠かせない。

複数の段階が徐々にスマート化を実現

いわゆるスマート物流とは、一連のスマート化技術を利用して、物流システムが人の知能を模倣し、思考、感知、学習、推理、判断能力をもち、物流の中で生じた一部の問題を自ら解決する力を備えるようにしたものだ。

中国科学院微電子研究所の研究員で中科微至智能製造科技江蘇股份有限公司の代表を務める李功燕氏は、「簡単に言えば、スマート物流とはスマート化された設備とシステムを利用して、人の手に代わり物流サイクルの各段階を完了させるものだ」と述べた。

ここ数年、人工知能(AI)、ビッグデータ、クラウドコンピューティング、モノのインターネット(IoT)などの技術が発展するにつれ、物流業界の複数の段階も徐々にスマート化を実現している。

李氏は、「スマート仕分けシステムの画像高速識別技術は、1秒間に100以上のバーコードを識別することができ、センシング、処理、コントロールなど一連の先進的スマート技術と結びつけ、梱包された物品を指定されたエリアまで輸送し、物品の正確な仕分けを実現できる」と説明した。

李氏の研究チームが開発した最新のスマート物流仕分けシステムでは、1時間に処理できる荷物は平均で10数万個に達し、1つのシステムで人による作業の70%以上をカットできるという。

物流業界がスマート化発展を遂げれば、消費者のオンラインショッピング体験を向上させられるだけでなく、生産と生活にさまざまな便利さをもたらすことができる。

浙江省の慈渓浜海経済開発区にある公牛集団のスマート倉庫では、4人で1つのシフトを組み、荷物1万2千個を仕分けしていた。一方で、従来の方法では同じ量をこなすのに20人の人手が必要だった。

公牛のスマート物流業務の関係責任者は、「元々、1日の作業で発送できる荷物の量は3千個から4千個にとどまり、この量を超えると翌日に持ち越さなければならず、一月あたりのエラー回数は20-30回だった。スマート物流が導入されると、最大で1日に6万個を発送できるようになり、エラー回数が一年あたり1-2回に下がった」と述べた。

民用航空の空港では、スマート荷物仕分けマシンが、荷物の預かり、輸送、仕分け、引き取りなど一連のプロセスの無人化を自律的に行い、空港の作業効率を最大限に高めた。

スマート物流は効率を高めただけでなく、コストを大幅に引き下げ、安全保障面も増強した。

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