■試薬の1日あたり生産能力が大幅向上したから
PCR検査料金の引き下げは、検査用試薬などの関連製品の生産能力の大幅向上とも切り離せない。
データによると、20年3月31日現在、国家薬品監督管理局は25種類の検査試薬の緊急使用を承認し、そのうちPCR検査試薬は17種類、抗体検査試薬は8種類だった。当時のPCR検査試薬の1日あたり生産能力は306万人分、抗体検査試薬は120万人分、計426万人分だった。
21年6月末現在、同局が承認した新型コロナウイルス検査試薬は59種類あり、そのうちPCR検査試薬は29種類、抗体検査試薬は27種類、抗原検査試薬は3種類となっている。
メディアが伝えたところによると、関連企業から提供されたデータ統計を見ると、PCR検査試薬の1日あたり生産能力は今では2675万1千人分、抗体検査試薬は1646万人分、抗原検査試薬は190万3千人分、計4511万4千人分となっている。
■PCR検査の能力が向上したから
現在、各地のPCR検査能力も向上し続けている。最近、南京市、揚州市、鄭州市などで発生した国内症例の感染症が迅速に抑制されたのは、高効率で大規模なPCR検査と切っても切り離せない。
国務院は8月に「全員へのPCR検査の組織管理業務の一層の強化に関する通知」を通達した。それによると、感染症が発生したら、まず直ちに緊急対応を発動し、緊急指揮システムを始動する。全員へのPCR検査の実施が決定したら、全員へのPCR検査実施プランをできる限り早く組織・実施し、検査対象者が500万人以内であれば2日以内に、500万人を超える場合は3日以内に、全員の検査が確実に完了するようにしなければならない。
こうしたことから、大量調達によるコストの低下、メーカーの生産能力の向上、検査技術の向上といった実際的な要因が重なり合って、PCR検査にかかる費用が引き下げ調整され、人々が実質的な恩恵を被ることができたと同時に、感染症対策を実施し、人々の生命の安全と体の健康を保障する上で積極的な役割を果たしたことが分かる。(編集KS)
「人民網日本語版」2021年9月1日