高速列車「和諧号」「復興号」などの先進的な鉄道交通設備の生産で有名な中国中車の傘下企業、中車電動は一日10万件のPCR検体を分析・検査できる「移動実験室」を製造した。この「極光空間」と呼ばれる移動強化型バイオセーフティーレベル2実験室はこのほど引き渡され、江蘇省の新型コロナ感染症対策の最前線に向かった。新華社が伝えた。
湖南中車電動の子会社である無錫中車が聖湘生物科技股份有限公司と共同で製造した「極光空間」は、大型トラックでけん引する車輪付きの大きなコンテナのようで、インパクトある外観を持つ。
中車電動の職員である林楽氏によると、同「実験室」の全身に画期的な技術が搭載されている。陰圧浄化システムと完全換気空調ユニットが搭載されており、車内の各エリアに一定の圧力差が存在し、安定的で一定方向の気流と通風を保てる▽可視化スマート制御システムは各エリアに対して正確に陰圧制御を行い、交差感染を回避できる▽高効率空気浄化システムは、車内の清潔度のレベルをほぼ「無塵」の10万レベルに保てる▽単独検体輸送ルート及び給排水、廃水・廃ガス処理などのシステムは、ウイルスの外部流出を効果的に防止し、車内及び周辺の人の健康と安全を保証できる▽スマート管理システム、自動化分別処理システムは、ワンキーだけで検体をスキャンし、情報を入力し、蓋を開け、液を移し、蓋を閉じ、PCR反応システムの調整などを行うことができ、従来の検査における人手を浪費し、感染のリスクが高かった検体小分けの作業工程を改善した▽高スループット核酸抽出装置、蛍光PCRの分析装置、5G車載情報ネットワークなどのシステムを搭載しており、採取された検体の効率的かつスマートな「クラウド分析」が可能だ。(編集YF)
「人民網日本語版」2021年8月16日