作品購入と作り手への「投げ銭」 二次創作が消費をけん引
二次元の楽しみがニッチな世界から徐々に大衆の視野に入るようになると、二次元の創作と消費が盛んになるのは必然的な成り行きだといえる。これは海外市場ではすでに検証された事実であり、中国国内市場でも起こりつつある変化だ。
ユーザーから見ると、二次元の二次創作は趣味の交流であるだけでなく、メインストリームの大衆的な娯楽スタイルになりつつあり、より多くの才能ある作り手たちに創作と革新の可能性を与えることでもある。ここ数年の各種の二次元作品の展示会と大衆への発信とがうまく結びついたケースは、こうした点を証明している。
二次元の二次創作がもたらす商業的価値もますます高まり、プラットフォームの良好な発展に可能性を与えている。LOFTERプラットフォームの場合、二次元の同人ユーザーの62%が二次創作作品を買ったことがあるとしている。そのうち約39%が作り手に「投げ銭」を送り、37%が作品を購入し、36%が関連プラットフォームで有料会員になって、プラットフォームがフィードバックの形で作り手にインセンティブ報酬を出すことを承認し、さらに9%がオフライン展示会に積極的に参加したという。
消費力という点でも、二次元の二次創作は驚くべきものがある。オフライン展示会に参加した二次元同人ユーザーの年間の支出額は平均で500元(1元は約17.1円)に迫り、ポスターやポストカードなどの二次創作商品の購入額は350元を超え、作者への「投げ銭」も累計250元を超えた。
つまり、熱心な二次元同人ユーザーになると、自分の好きな二次創作に支払う金額は年間1600元を超えるということだ。二次元同人ユーザーの今後の消費予測調査でも、各種の消費スタイルの予想支出額は600元を超えた。
優れた同人と二次創作はオリジナル作品の商品ライフサイクルも長持ちさせる。調査研究では、ユーザーの56%が「同人が二次創作の対象に選んだことでオリジナル作品の商品ライフサイクルが延びる」との見方を示した。二次創作はオリジナル作品のライフサイクルと商業的価値を開拓・発展させる上で非常にメリットがあるもので、時にはオリジナル作品発表元の商業的消費をけん引することにもなる。(編集KS)
「人民網日本語版」2021年9月10日