六中全会

2年かけて四川省の山奥の村をネットで人気の観光地にした若者2人

人民網日本語版 2021年11月22日11:17

四川省甘孜州蔵(カンゼ・チベット)族自治州瀘定県黒溝村に来て、貧困脱却の難関攻略を担当するようになった男性と、同村にUターンして家畜の飼育に携わっていた若者が2年かけて、無名だった山奥の村を、ネットで人気の観光地へと成長させた。

30過ぎの任顕僑さんは2018年に黒溝村に来て、貧困脱却の難関攻略の業務を担当するようになった。そして、アマチュアカメラマンでもある任さんは村の華尖山から見える雲海の絶景に魅了され、仕事の余暇を利用しては絶景を撮影し、SNSに投稿するようになった。「一人でも多くの人にこの素晴らしい景色を見てもらうと同時に、村民の増収につなげたかった」と任さん。

そして2019年3月、任さんが撮影した美しい雲海や雪に覆われた山々、ドローンで撮影した壮大なスケールの動画が突然大きな話題となり、2万人以上から「いいね!」が寄せられた。また、その動画を見たあるネットユーザーから、「見た感じでは、村は標高の高い場所にあるようですが、もしかしてチベット医学の薬草『波棱瓜』はありませんか?」という問い合わせがあった。任さんによると、「まさに村にはあるのに、売れないので頭を悩ませていたところだった。相手はサンプルを見てとても満足してくれ、村に足を運び4トン以上の波棱瓜を購入してくれた。金額にして40万元(1元は約17.9円)。貧困脱却の難関攻略におけるカンフル剤になった」と振り返る。

突然ネットで大きな話題になり、また偶然にも「波棱瓜」の大口取引に成功し、任さんはショート動画の影響力の大きさを実感。引き続き村の絶景を撮影し、観光業の発展を牽引し、農特産品の販売ルートを開拓することを決意した。

任顕僑さん(右)と袁小波さん(左)

2020年、任さんは村に戻って家畜の飼育に携わっていた若者・袁小波さんと意気投合し、彼に動画の撮影や編集の方法を教え、さらに一緒にアカウントを立ち上げて雲海の絶景を投稿するようになった。そして、観光客は次第に増えていき、村民の収入も増え続けた。

二人のプラットホームにはすでにショート動画100本以上がアップされている。現在、村に訪れる観光客がますます増えており、「天気が良ければ、週末には1日当たり100人以上の観光客が来る。そのほとんどが僕たちの動画を見てやって来た人たち」と任さん。

村民の収入も目に見えて増えていることについて、任さんは、「以前は基本的に皆、農業にしか従事していなかった。でも、今は観光客の受け入れや家畜の飼育、フルーツ狩りなどもするようになった。さらに、クルミやサンショウ、リンゴ、鶏卵、干し肉などの特産品にも販売ルートができ、観光客がたくさん買って帰るようになった」と説明する。(編集KN)

「人民網日本語版」2021年11月22日

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