六中全会

コーヒー好きは一線都市の20-40歳ホワイトカラー 中国

人民網日本語版 2021年11月19日10:05

中国のコーヒー市場は長年の発展を経て、膨大な潜在的消費グループを抱えるようになっている。しかし、中国コーヒー市場の成長を、手放しで喜ぶことはできないと指摘する機関もある。中国の人口の基数は大きいものの、コーヒーを消費する習慣があるのは一、二線都市がメインで、人口の基数がもっと大きい「下沈市場(三線以下の都市、県・鎮、農村地区の市場)」は今後の開拓が待たれる。北京青年報が報じた。

インターネットデータ・情報プラットフォームの消費界が発表した「2021中国コーヒー業界発展白書」によると、2019年、中国のコーヒー市場の規模は前年同期比31.24%増の1130億元(1元は約17.9円)に達し、2020年には約1454億元にまで拡大。今年は、ドリップコーヒー市場の規模だけでも成長ペースが20%に達し、1000億元規模にまで拡大すると予想されている。また今年、中国の消費者の規模は3億3400万人から6%増の3億5400万人にまで増加すると予想されている。コーヒー市場が少しずつ地盤を固めるにつれて、消費者の増加ペースは約10%にまで加速すると予想されている。コーヒー業界の消費エリアの分布を見ると、一線都市が37%、二線都市が32%、三線都市が29%を占めている。

しかし、2020年、中国大陸部のコーヒー消費量は一人当たり年間9杯にとどまった。海外をみてみると、日本は280杯、米国が329杯、韓国が367杯となっている。このように、中国のコーヒー市場にはまだ大きな発展の余地があることは明らかだ。

また受け入れられるコーヒーの価格について、中国のコーヒー消費者の36%は1杯26‐35元、27%は16‐25元と答えた。一方で、潜在消費者で最も多かったのは16-25元だった。

調査によると、中国のコーヒー愛好者は主に、20歳から40歳までの一線都市で働くホワイトカラーで、そのほとんどが学部卒業以上の学歴で、所得レベルも比較的高かった。一、二線都市のコーヒー愛好者のうち、女性が約6割を占めていた一方で、潜在消費者の男女の割合はほぼ同じだった。また、全体的に見ると、コーヒー愛好者は、Z世代(1995年代後半から2009年生まれの世代)が主力軍で、男性より女性のほうが多かった。潜在愛好者のうち、最も多いのはフリーランサーで24%。学生や主婦の割合も現有の消費グループを上回った。今後、コーヒーの消費者の職業による垣根はますます取り払われていくことになるとみられている。

人気のコーヒーの種類はオンラインとオフラインで異なっていた。オンラインではさまざまな種類のコーヒーが人気となっており、ドリップバッグコーヒーやインスタント、水出しコーヒーなどが人気だった。

オフラインでは、コーヒー専門店やコーヒーチェーン店、テイクアウトがメインのコーヒースタンドが主力だった。そのうち、コーヒーチェーン店を見ると、セブンイレブンやファミリーマート、便利蜂といったコンビニのコーヒがコストパフォーマンスを重視する人々に人気となっている一方で、スターバックスやコスタといったオシャレな空間を売りにするチェーンブランドは、コーヒーのほかにもリラックスできる場所を提供する店となっている。このほかにもluckinやMannerといったコーヒースタンドが近年、若者の間で人気を集めている。

また白書は、コーヒーが都市の人々がよく飲む硬直的需要となるにつれて、消費者よりも企業の利益を優先したり、一見さん相手のような商売をしたりするやり方では、長期的な発展は見込めなくなっており、おいしくて、リーズナブルで、どこにでもある国民的コーヒーにならなければ、大衆のニーズを満たすことができないと指摘している。(編集KN)

「人民網日本語版」2021年11月19日

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