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中国が独自開発した海洋循環数値モデル「媽祖」を発表

人民網日本語版 2021年12月31日10:40

中国国家海洋環境予報センターが独自に研究開発した「質量不変の海洋循環数値モデル『媽祖』」が今月29日、正式に発表され、中国の海洋循環数値予想分野の空白が埋められた。同モデルはまた、気候変動評価や海洋科学研究、海洋環境安全保障といった分野でも重要な応用価値を備えている。科技日報が伝えた。

海洋循環や波の数値モデルの分野を見ると、中国の海洋予報業務、科学研究機関はこれまで、欧米諸国、特に米国が開発した海洋数値モデルに依存していた。

2018年以来、同予報センターは、自然資源部(省)の海洋予報「チップ」プロジェクトの研究開発を推進し、独自の質量不変の海洋循環数値モデル(「媽祖」1.0版)の開発に成功した。今年6月、専門家の評価・審査を経て、自然資源部海洋警報モニタリング司は、「媽祖」のモデルの業務化試験運用を承認した。そして、11月12日に、同部は北京で専門家審査会を開き、海洋や大気の分野の中国科学院と中国工程院の院士8人を含む専門家の代表が、「同モデルは、独自のコントロールが可能な一連のキーテクノロジーを確立しており、中国の独自の海洋循環数値予報の業務化モデル応用の空白を効果的に埋めた。『媽祖』モデルの温度と塩分濃度の垂直構造や海面の温度、海面の高度異常、流れ場といった予報の効果は、国際的に主流となっている海洋循環モデルに匹敵する」との見方で一致した。

国外で主流となっている海洋循環モデルと比べると、「媽祖」モデルは、全く新しい質量不変の物理的枠組みが採用されており、従来の体積不変の海洋模型に存在する海面の高度や塩分濃度を正確にシミュレーションする面の特有の欠陥を克服しており、世界で初めて質量不変の物理的枠組みに基づく業務化海洋循環モデルを構築した。このほか、同モデルは、水平グリッド次元削減や画像バーチャル位相幾何学パーティション、非同期入出力といった新技術を採用しており、モデルの演算速度が大幅に向上し、世界で主流となっているグローバル業務化システムと比べて、稼働時間が40%以上短縮している。また、「媽祖」モデルは世界の海洋業務化の同類のモデルとしては初めてGPU並列加速を採用しており、その稼働は効率的で、エネルギー消費量が少ない。(編集KN)

「人民網日本語版」2021年12月31日

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