世界の種苗業界の多国籍企業がオンラインで契約する企画が行われたり、地域的な包括的経済連携協定(RCEP)下における中国の乳製品業界のチャンスと課題をテーマにしたオンラインフォーラムが開催されたり、インドネシアでオンラインで出展者が募集されたりと、今年秋に開催予定の第5回中国国際輸入博覧会(以下、輸入博)の注目度は依然として高く、多くの企業がすでに積極的に出展を計画しており、計画されている展示スペースの70%がすでに契約済みとなっている。今年の出展者募集は例年を上回る速さで進んでいる。人民日報が伝えた。
中国国際輸入博覧会は、世界初の輸入をテーマにした国家級展示会で、今年で5年目を迎え、中国のチャンスを世界と共有する重要なプラットフォームになっている。同輸入博の展示規模は拡大を続け、企業・ビジネスにおける展示面積は第1回の27万平方メートルから第4回には36万6000メートルにまで拡大した。また、その波及効果も高まるばかりで、統計によると、第1回から第3回の輸入博は、外資新設や増資プロジェクト622件をもたらし、投資額は約305億ドル(1ドルは約128.7円)に達した。
中国は巨大な市場を有し、同輸入博のような窓口を通して、積極的に対外開放を進め、世界経済に大きな影響を及ぼしている。特に、「一帯一路」(the Belt and Road)参加国や中・東欧諸国、一部の開発途上国には、同輸入博が未曾有の商機をもたらしている。ペルーのある村に住むアルパカの工芸品の3代目職人であるママニさんは、以前は街中の露店で商品を売っており、1日の儲けはわずか十数ドルだったという。しかし、同輸入博に出展してからというもの、当初は年間1万ドル規模の注文が中国から入るようになり、今では1ヶ月当たり5万ドルにまで増えたという。ペルーではこうした職人が200人以上おり、安定した収入を得るようになっている。
中国国際輸入博覧会は、グローバルでの買い付け、投資促進、人的・文化的交流、開放・協力といった面で際立った役割を果たし、出展者にとって魅力は高まるばかりとなっている。第5回輸入博はすでに第2陣の出展者リストを発表しており、うち182社と8ヶ国(地域)の出展団体が、今年1月末までに契約を済ませている。また、半分近くは5年連続の出展となっており、まさに「常連客」と言える。第4回輸入博に出展したフォーチュン・グローバル500に名を連ねる企業やリーディングカンパニーは280社以上で、うち120社は4年連続の出展だった。
中国国際輸入博覧会は現在、会期中に、世界中の物を売り買いし、世界中に益を及ぼし、契約が結ばれるだけでなく、「中国国際輸入博覧会IN地方」といったイベントを通して、プラットフォームを構築し、出展事業者が実地調査をしたり、的を絞ったマッチングをしたりできるようにし、展示品を商品に変え、展示者が投資家になるようにも取り組んでいる。強大なプラットフォームや円滑なメカニズムにより、同輸入博は、世界の多くの新商品、先端技術、革新的なサービスが初めて発表される場所となっている。
「開放」は今の中国のはっきりした特徴となっている。中国と世界市場が繋がり、産業が互いに融合し合い、イノベーションが促進され、同じルールが採用されている重要なプラットフォームである中国国際輸入博覧会は現在、「ハイレベルで開催し、成果を上げ、毎年その水準を向上させる」という約束を果たしつつあり、中国の大市場を世界の大きなチャンスにしているだけでなく、中国がハイレベルの開放を拡大するという固い決意を見せるようにもなっている。世界の情勢がどのように変わろうとも、中国の対外開放という大きな扉は大きく開かれる一方で、放出されるボーナスも多くなるばかりで、世界各国が長期にわたってそこから益を得ることができるだろう。(編集KN)
「人民網日本語版」2022年5月16日